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私たちはどう変わる?

[5・6年生]

私たちは、遺伝という生物学的仕組みを持っているおかげで、

“生き続けて”

いられます。

“生き続けて”いるということには、2つの意味合いがあります。
1つは、当然ながら、日々、私たち自身が“生き続けて”いくと
いうこと。そしてもう1つは、私たちが人類として“生き続けて”
いくことです。

このことをしっかり理解するために、DNA について

Form Function Causation Change Connection

というキー・コンセプトで分解し、学んできました。なぜ DNA は
二重らせんという Form を持っているのか? それは、まったく
同じ塩基配列の DNA を複製しやすくするため。では……どうして
まったく同じ配列のDNAが必要なのかと言えば、DNA が、どんな
「タンパク質」を作るかという遺伝情報を担っているからです!
私たちはさまざまな「細胞」の集合体で、「細胞」の構成要素は
「タンパク質」です。したがって、「タンパク質」がきちんと作ら
れないと、私たちの生命活動は続きません。つまり、死んでしまう。

なんと DNA は大事な Function を担っていることよ!

自らの体の中で四六時中行われている生命維持活動の仕組みを知り、
その根幹が DNA にあると理解し、子どもたちの「生命観」が間違い
なくぐらつきました。「心臓が動き、息をしているから生きている」
「ひとりひとりの命は尊い」という言葉ぐらいしか浮かばなかった
薄っぺらな意識がちょっとゆさぶられたのです。

私たちの体は、今、この瞬間も、細胞レベルでは誕生と死を繰り返し、
ダイナミックに動き、変化し続けている。私たちが普段「意識」して
いないだけで、実は、「生き続ける」ための中核のプロセスを担って
いるのが DNA の Funcrtion なのです。

「DNAってすごいよな……」

思わず発した子どもたちのつぶやきに驚異の念がにじみ出ていました。

しかし、話はこれだけでは終わりません。99.9% 同じでありながら、
たった0.1%の DNA の違いがあるだけで、これだけの個性、多様性が
生じているのです。このことからわかるのは、まったく同じものを
コピーし続けたり、特定のものだけを受け継がせようとするところに
遺伝の本質はないということです。常に動いているので、だんだんと
個人の DNA はほころんできます。それを必死になって直そうとする
よりも、潔く、新しい DNA を持った次世代に委ねる。これが個体の死
によって種全体が生き延びてゆくという戦略です。そのときにまったく
同じものをただ引き渡すのではなく、ちょっとずつ異なった部分を生み
出すように仕組まれている……「似て非なるもの」を残し、バラエティ
を豊富にしているからこそ、どんな事態にも対応できるような柔軟さ
が人間社会にもたらされているのです。

絶妙の Change が、DNA という生物学的仕組みによってもたらされる
のですが……今回のテーマ学習のポイントは、ここで Perspective を
変えることです。

「私たちは遺伝で受け継いだものをベースにしながらどう自らの努力
や他者との関わりによって変わっていけるのだろうか?」

生物学的要因は制約には違いないけれど、それだけに縛られない。
むしろ、生育環境、他者からの影響、そして自らの意志に基づく努力
によって大きく変わる……DNAに縛られている部分は確かにあるが、
人生を歩む上でもっと違うことが私たちを阻んでいるような気がする

これが、今週、子どもたちとのディスカッションによって明らかに
されたポイントでした。

「結局、変わろうと思うから変われるんだよね」

まさに perspective!ひとつの「認識」に固まり、柔軟に転換できない
ことが「変わり続ける」ことを妨げているのです。

「なんか宣言の続きみたいだな……」

4年生のときにやったテーマ学習とのつながりを意識する子が現れ
ました。まさにその通り。「遺伝」のもたらす生物学的影響をふまえ、
それをただ恨むのでも、否定するのでもなく、いかに柔軟な perspective
を持ち、“前向きに”どう変わり続けてゆけるか……自分なりに考え抜く。

こうして紡がれた「自分の言葉」こそ、発表に値し、また、一生持ち
続けるべき指針となるでしょう。しかし、言うは易し。行うは難し。
いよいよテーマ学習最後のヤマ場を迎えました。

RI

TCS2011年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

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