【探究領域】社会寄与
【セントラルアイディア】循環は社会を元気にする。
<テーマ学習> 〜レポート
【お金とは何か】
まずは「お金」という言葉から思い浮かぶことをみんなで話していきましたが、お金の話がいつのまにやら「愛」の話に変わってゆき、ものすごいテンションで盛り上がった初回のクラスでした。
今回のセントラル・アイディアは「循環は社会を元気にする。」です。
「循環」という言葉から連想することや、それが社会を元気にするというのがどういうことかを予想してもらいました。
「循環」という言葉をお金に結びつけて考えている子もいる一方で、そこのつながりはまったくピンときていない子もいた印象でした。
「お金」というものから「循環」について考えをめぐらしていくこのテーマ、どのような学びになっていくでしょうか?
【お金の歴史】
お金について考えていく足掛かりとしてまずはお金の歴史を知ろう!ということでテーマ外出として貨幣博物館を訪問しました。
古代から現在までどのようにお金が生まれ、使われてきたのかが貴重な展示で紹介されており、見応えのある博物館でした。
その後、自分で調べたことも交えて外出を振り返りました。
【物々交換を体験】
お金の誕生以前には物々交換が行われていたことがわかったので、「物々交換ゲーム」で海の民、草原の民、山の民に分かれてサバイバルにチャレンジ。
必要なものをうまく交換することで、生き残ることができるか?
生き抜くためには食料がいる、
災害を乗り切るためには家がいる、
などなど、考えながら交換していくなかで、
さまざまな気づきを得ていたようでした。
【循環するお金】
物々交換のリスクをなくすためにもお金が重要な役割を担っていることを知ったキッズ。
では、お金は世の中でどのように使われているのか?
自分が使ったお金がどのように世の中を回るのかを考えてもらうため、
「お金の循環」ワークシートを書いてきてもらいました。
たしかにお金はどんどん社会の中を循環しているらしい。そういった中で、お金とどのように付き合っていくことができるのか?
いよいよ、テーマ学習も終盤戦に入っていきます。
【お金をどう使うか】
今回のプレゼンでは3つのチームに分かれて千円の使い方について話し合い、実際にTCSから授与された千円をどう使ったかを語ります。
まずはメンバーを替えながら、どんな使い方がいいのかを話していきました。
「せっかくだから投資にチャレンジしてみたい」
「投資で儲けた分を寄付に回せばいいんじゃない?」
「半分は貯金した方がいいんじゃない?」
などなど、ものやサービスのためにお金を使う以外にもいろいろな意見が出ました。
最終的にプレゼンのための3人組になり、Inquiry Keysを使いながら、自分たちがどう使うかを考えていきました。
「Daisoを応援したい」
「ものやお金を寄付したい」
「駄菓子を買いたい」
3チームともそれぞれ違った形で議論が進んでいきます。
何かを買うにしてもお店を選んだり、寄付をするにしても寄付先を慎重に吟味します。
そして実際にほーりーに授与された千円を持って買い物へ。
こうして千円をどのように使ったのか、プレゼンで発表しました。
【循環は社会を元気にする?】
プレゼン後のふりかえりで改めて「循環」について話しました。
「循環は元気にするというより、社会を生んでいると思う」と発言したキッズは、お金が回り回っていく中で会社が生まれ、仕事が生まれていることを挙げて、循環がなければみんなが農家、漁師として自分の食べるものを獲ったり育てたりするだけになってしまう、と話しました。
「何かを買っても、自分にお金が戻ってくるみたい」と言った子も、テーマをはじめたときにはただ使うだけだったお金が、実はいろんなかたちでぐるぐると回っているのだということを実感できたようでした。
お金との付き合いは、まだ始まったばかりのキッズ一同。
お金だけでなく、さまざまなものがさまざまなかたちで社会を循環し、私たちの生活を可能にしていることが見えたなら、と思います。
YII
(参考) TCSテーマ学習について、以下よりご覧ください。
・2024年度 年間プログラム(PDF)運用版
・テーマ学習一覧表(実施内容)