【探究領域】共存共生
【セントラルアイディア】 地球資源の持続可能性は人間の選択に委ねられている。
<テーマ学習 レポート>
さて、1週目では「自分たちの生活が電気によって支えられている!」ということに気づいた子どもたち。とはいえ、ふわっとしていてまだ捉えにくい”電気”という存在を、2週目ではいろんな視点からみていくことにしました。
まずは、先週自分たちが使っていると自覚し、メタメタマップに記した電気の数々をチェック。その一つひとつを見ながら、「電気ってどんなことができるのだろうか?役割ってなに?」と考え、分類していきます。
実は90個近く挙がっていた”電気に関するもの”ですが、その役割にフォーカスしてみると意外や意外、「明るくする」「あたたかくする」「冷やす」「動かす」「音にする」「うつす」といった数種類の役割にあてはまってしまうことが判明!スペックやデザインに目を奪われがちな電化製品も、電気の役割だけで考えればなんともシンプルなはたらきが軸になって動いているのだなぁと、改めて感じます。
まさにこの「何かを動かす」ために必要なのが、エネルギーである。
ということで、ここからは資料を読み込みながら、エネルギーには種類があること、それは自然が資源になるものと、それらを変換してつくるものがあるということを読み解いていきます。
「そういえば、床をすべったら熱い!って感じたことある。これは熱エネルギーか」
「それ摩擦っていうんだよね、そういえば和貴がサマープロジェクトでやってたよね?」
「水が温められて水蒸気になるのはわかるけど、あんな弱そうな水蒸気にエネルギーってあるのかな?」
「鍋に水をいれて蓋しながら料理してたら、蓋が持ち上がってガタガタなるでしょ?だから水蒸気もかなり力があるんだよ」
新たな発見や疑問で頭をぐるぐるさせながら、生活の変遷に伴って人々が新しいエネルギーを生みだし、またそれが電気エネルギーにつながってきたということを知っていきます。
(カーペットをこすって摩擦を起こしているところです笑)
じゃあ、実際にTCSでどれだけの電気を使っているのでしょうか?
その真相を探るべく、今回は数ある中から「蛍光灯」に着目し、1〜3階までの蛍光灯の消費電力を調べてみることにしました。
すると「Wっていうのが書いてある!」と気づく子供達。
このワットが大切。3・4年生たちの調査によると、1〜3階の蛍光灯を動かすために必要なワット数は、全部で7720wという数字が出ました。それをもとに電気代にも換算してみると、1時間で193円。安い!?高い!?
その調査結果と照らし合わせて、事実はどうなのか。TCSの実際の電力量と料金をみながらグループに分かれて折れ線グラフを作成。そのあと、みんなで眺めながらどんなことが読み取れるか、分析していきます。
「1階と2階、3階と共用部のグラフって似ているね」
「でもさ、1階も2階も同じくらい使ってると思うのに、なんで1階のほうが多く使ってるんだろう?」
「2月ってスキーキャンプがあったり日数が少ないのに一番高い!なんでなんで?」
「逆に8月が高いのは夏休みがあるからかな。でも3階だけ高いよね」
グラフを一覧化して比較することで、場所や各月からみえる傾向、影響しそうな原因やイベントなど含め、あれこれディスカッションして大盛り上がり。中には、キャンプの準備でスタッフたちがパーティーしてるのでは?という予測も(それだけで一気にあがるか!?笑)
とはいえ1階はプレやアフタースクールがあるから使用量が多いこと、また冷房と暖房では暖房のほうがエネルギーを使うなど、自分たちの行動から電気やエネルギーをどれだけ使っているかが明確に意識されてきました。
だからこそ、人がいないのにつけっぱなしにされているクラスの電気、人が誰もいないはずなのにつけっぱなしのトイレの電気などをみて、「これはもったいないよ」という声が、自然と出始めています。
じゃあ、わたしたちが当たり前に使っているこの電気って、どこでどうやってつくられているの? 3週目は、そこに迫ってまいりたいと思います!
KM
(参考) TCSテーマ学習については、以下よりご覧ください。
2019年度 年間プログラム(PDF) ・ テーマ学習一覧表(実施内容)