【学年】1年生2年生
【探究領域】意思表現
【セントラルアイディア】 メッセージは抽象化によって凝縮して伝えることができる。
<テーマ学習レポート>
タイトルを告げた瞬間に、「受信ってなに?」「サインってなに?」と矢継ぎ早に飛んでくる素直なリアクション!
「そうだよねぇ。でも実は君たち、今まさに受信したよ!」
「え?・・・ あ、もしかして!」
なんて、こんなやりとりをきっかけに、まずは彼らがもっている先行知識を紐解いていてくことにしました。
<受信>
「気持ちを送ること?」
「考えて、頭に浮かんできたことを出すこと」
「人が言ったことにモヤモヤしたり質問したりすることじゃない?」
なかなか鋭いですよね!送る、質問する、ということはつまり、誰か相手がいてこそ成り立つこと。まだ言葉にはできていないにしても、なんとなく「誰かと何かをやりとりしている」というイメージでしょうか。
そこに、「携帯に受信メールっていうのがあるから、送ってきたものを受け取る。そしてそれを返すことだと思う」という意見が出てきました。すると、「なんか、まちにある”信号”じゃなくて、話してるときにピコーンてくる信号みたいなものじゃない?」という意見も!
おぉ、よくみていますね。しかも信号に例えるなんて素晴らしい表現。
ちなみに、漢字なりたち辞典をみて「受」と「信」のなりたちと意味を調べてみたりもしました。
「じゃあ、サインってなんなんだろう?」
そんな問いに、キッズ一人ひとりが自分の言葉で表現したのが以下。
<サイン>
絵も文字も書いてあるもの。名前が書いてあるもの。注意の看板。地図記号や目印。「オーライオーライ」っていう声や音。触るだけでわかるもの。点字。顔を見ること。ことば。ここが光ったらなにかが起こりますよって、わからせたりおぼえさせること。
キッズたち、実にいろんな観点を持っているんだなと気づかされました。誰ひとり同じ意見がないのはもちろんですが、それを臆することなく口にする1・2年生たち。しかも「◎◎の意見からつながるんだけど!」と、子供達自身が、解釈の幅をどんどん広げていきます。
「人数が多いと、みんなで考えるのがこんなに楽しいんだね!テーマの時間が10分くらいに感じた!はやすぎる!」と、嬉しそうに語るキッズたち。
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そうやってたっぷり先行知識を出したあとは、「では、スクールにサインはあるのか!?」ということで探してみることにしました。
この週は、3〜6年生がホースキャンプやコメタンでいないこともあり、自由に楽しそうに探検しながらサインを探し回っていました(笑)
みつけた一部をご紹介します!
電子レンジにあったサイン。アイスクリームの上についてる「ー10」ってなに?あたためるのにマイナス?え、どういうこと? 野菜でヘルシーはわかるけど、2ー4ってなに?時間かな、それともお水の量かな?
数字といえば、こちらも。階段の踊り場にあるサイン。下にいけば2階に。上は3階。だから2は下で、3は上についてるんだと思う。矢印がつけばもっとわかりやすいのにね、という意見も。
こちらは本棚にあったサイン。緑の◎は、同じ◎のある場所に返してねっていうサインだね。
「おもため」は、おもしろくてタメになるっていう言葉を省略してあるから、これもサインじゃない?
1階にあるマイプロフィール。「こんな人がいますよ」「この人の好きなものはこれですよ」って書いてあるから、サインだと思う。アートゾーンに置いてある絵の具に書いてある名前もサインだよ。
キタマイとまっつんは歯が黄色くなってない?ちゃんと歯を磨いてないっていうサインなんじゃないの〜?(まずい!笑)
人の形とかりんごの形とか、これもサインだと思うよ。トイレですっていうサインと、アップルの会社の商品ですよっていう意味。
こういうやりかたが書いてあるのもサインじゃない?こっちに引っ張るとかがわかるし。
「ちなみに、矢印がなかったらどうなる?」
「あ、矢印がなくなるとわかんなくなるね!」
人がかいてあるのもサイン。引き出しに付いていたから「倒れてくるの気をつけて!」 扉の前に付いているから「なにかあったらここからにげてください。これ、避難口っていう意味のサインだよ」
これは消毒液についているサイン。
「手が描いてあるからわかりやすい」「でもこれ、知らない人だったらなんのサインかわからなくない?」
スクール内でみつけたサインはおよそ200個ちかく。
みんなで見つけたサインを見てああだこうだ言い合いながら、特徴やどんなメッセージを受信したか聞いていくと、すでにアンテナぐるぐる状態。いろんな見方が生まれているようです。
2週目は、その見方に着目しつつサインの種類や役割にも迫っていきたいと思います!
MK
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(参考)2019年度TCSテーマ学習一覧より他のテーマ学習内容をご覧いただけます。