特定非営利活動法人 東京コミュニティスクール

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ピクトグラムができた!

[1・2年生]

TCSの子どもたちだったら誰でも「学びのアンテナ」について知っています。「学」という漢字のかんむりの3本のチョンチョンを「学びのアンテナ」と呼んでいます。この3本のアンテナにどんな意味があるかと言うと、「!」「?」そして「モヤモヤ」。「あっ!」とびっくりして、「あれっ?」とふしぎに思って、「どうしてなんだろう…」とモヤモヤする感性が、この3本のアンテナによって発揮されるのです。フィールドワークやキャンプには、下の写真のような、学びのアンテナのついたキャップ、通称・学帽(まなぼう)をかぶって出かけます。

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これまである状況での具体的な姿にこだわってしまい、抽象的な形だけで表現することに苦戦していた子どもたちが、これら3つのアンテナと「心」を現すハートマークを効果的に組み合わせてそれぞれのラーナープロファイルを表せるのではないかと考え始めました。

Risk-takersは、簡単にあきらめずに挑戦し続ける人というイメージがある……だったら、ピクトさんがジャンプして『!』と『?』と『モヤモヤ』をつかもうとしている図でシンプルに表せる。

Reflectiveは、何かをした後、こうすればよかったか、ああすればよかったかというふうに、いろいろ考えて、それを次に使えるように記録している人というイメージがある……だったら、見開きのノートとエンピツとモヤモヤの組み合わせで表せる。

Caring は相手の気持ちを考えて手をさしのべることができる心の持ち主……だったら、ハートと手の形の組み合わせで表せる。

こうしてシンプルな形の組み合わせでラーナープロファイルの「抽象化」されたイメージが明確になってゆきました。

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イメージが「抽象化」されたらいよいよデザインです。形は、大きさは、色は、そしてそれぞれのパーツのバランスや組み合わせは……いろいろ試してみていちばんしっくり来るものを選ばなければなりません。方眼工作用紙に定規やコンパスを用いて丁寧に線を描いて形を作ってゆきますが、当然、一発でうまくいくことなどありません。

「おっちゃんどうだろう?」とたずねてきたら「君はどう思う?」とたずね返します。

よ〜く自分の描いた線を見ればうまく書けているかまだまだかわかるよね。それにひとつひとつの形はきれいに描かれていても、大きさのバランスが悪いとよいデザインにはならない。色もそれでいいかな?

自分で気づき、修正できるように支援をします。ひとりで黙々と集中して作業を進めてゆきつつ、子どもたちどうしでもアイデアを出し合ったり、確かめ合ったり、本当のデザイン工房のようになってきましたな。

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下線が描けたら慎重にハサミで形をきりとります。いやあ熟練してきたねえ。そりゃあここまで何回も切って、切って、切りまくってきたんだからうまくなるのも当然かもしれません。

そしてついに上の写真のようなピクトグラムが見事に完成しました。ここまでたどりつくのに何度も何度も試行錯誤を積み重ねました。でも全然弱音を吐くことなく「つら楽しい」プロセスを乗り越えました。どうです?なかなかのものができあがったでしょう。

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あとはテーマ発表会で自分のつくったピクトグラムについて語るためにスピーチをまとめなくてはなりませんが、もう自ずと頭の中に言いたいことは固まっているようです。

「だってあれだけ何回も考えたんだから話したいことはもうあるよ!」

台本を作り、読み上げるためのメモをまとめる必要はありません。あとは何度も話してみて、いちばん伝わる言い方を見つけるだけなんて、1・2年生なのにスバラシすぎる。あっぱれです!

RI

TCS2013年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

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