[5・6年生]
今回のテーマも早くも3週目。
キャラクター案の検討を一旦終え、いよいよストーリーのあらすじ
について考えるフェーズに突入です。
ストーリーを考える上で私が重要視したことは、全員で大きな方向
性を共有しておくということでした。それは個々のアイデアを一つ
にまとめる際に拠り所になるものがないと判断に困るからです。
この点について子ども達と話す中で出てきたキーワードは「面白い」
でした。
「面白いは面白おかしいってこと?」
「それは違う!」
「じゃあ、面白いストーリーってどんなの?」
そこで、子ども達に「面白い」のイメージを挙げてもらうと・・・
・完全パクリはダメ
・最初に謎があって、次第にそれが判明していく
・話の前後関係がつながっていないとストーリーとは言えない
・意外性が必要 想定からずれると面白いと感じる
・ハラハラしたり、期待感を抱かせる内容
・コメディタッチな部分とシリアスな場面が共存し、そのギャップ
に面白さがある
・主人公に二面性(表の顔と裏の顔)がある
・ラストシーンもすっきりとしたものでなく、謎を残す展開の方にひ
かれる
などたくさんの意見が。
この意見をふまえて、それぞれがホームワークで考えてきたストーリ
ー案をシェアすることにしました。
ストーリーを以下の5つの場面に分けて、それぞれの場面のアイデア
を発表し合います。
(1)どうして地球を飛び出すことになったのか
(2)地球を出てどこを目指すのか
(3)目的地にたどり着くまでにどんな事態に遭遇するか
(4)目的地でどんな事件がおきるか
(5)それをどう乗り越えるのか
まずは地球を飛び出す理由から考えることに。
「宇宙人による地球侵略はどうかな?」
「太陽の膨張で地球が飲み込まれるって話を聞いたことがあるよ!」
「新しい資源をもとめて、宇宙を飛び出すとか。」
たくさんの意見がでてきて、模造紙がすぐに埋まってしまいます。
ただ、戦争や環境問題などの人間活動が起因になった意見がなかっ
たので、その理由を聞いてみると・・・
「だって過去の作品でも使われているネタだし、真似になって嫌な
んだよねえ」
「地球に天変地異が起こるって始まりはどう?火山の噴火とか、隕
石の墜落なんてのも考えられるよね。」と返すと、
「それもありきたりな感じがするなあ。」と子ども達。
「面白い」という基準と照らし合わせた彼ら彼女らなりのこだわり
が見え隠れします。
90分ぶっ通しで意見の出し合いをすることを3日間繰り返し、5
つの場面についてアイデアが出尽くしたのはいいのですが、まだ全
然あらすじが固まっていない状況に、私も含め全員に焦りの色が見
え始めます。
「もう、テーマの半分が終わっちゃったのか・・・」
このテーマは前回もストーリーをまとめあげるのに苦労に苦労を重
ねたのですが、奇しくも同じ展開に。
早くも正念場を迎えます。
HY
※TCS2013年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。