[3・4年生]
My Hero について書かれた本や雑誌を集めること。そして、必要な情報が書かれているページに貼りつける付箋と、重要な情報が書かれている部分に線を引いておくための蛍光ペンを用意すること。これが週末の間にしておいてもらいたいことでした。
「ちゃんと持って来たよ!」
本・付箋・ペンの「三種の神器(?)」を得意げに見せてくれる子がいれば……
「もう読んでるよ!」
自分が心酔しているヒーローに関する本ゆえに、買ってもらって手にした途端、読み始めたと語る子……
「まだ到着してない本もあるんだ!」
スバラシイ!何冊も探し出し、すべて購入し、読みきる気まんまんの子までいます。
どの子も、早くテーマ学習の時間になったらいいなあと待ち構えていたことがありありと伝わってきました。
「どこに付箋はさむ?」
確かに……なんのために使うのか早く知りたいですよね。この付箋は、きみたちが選んだ My Hero の「特徴」を表しているところにはさみます。その「特徴」とは、3つの Learner Profile です。
1つめは、Risk-takers。2つめは、Reflective。そして3つめは、Open-minded です。
この3つの Learner Profile という観点で、ヒーローをヒーローたらしめている重要な特徴を洗い出そう!という課題を出しました。ただ漠然と、ヒーローにどんな特徴があるのか探れといっても、なんとなく……という選び方しかできません。そこで、自分も目指している Learner profile についてヒーローたちが具体的にどんな姿を示しているのか発見しようというわけです。
資料を読みつつ、「おっ!ここだ」と思ったらそのページに付箋をはさみ、マーカーで線を引くという作業を行うのですが……その前に、これら3つの Learner Profile を自分たちなりに「定義」しておかなければなりません。そうでないと探したくても探しようがないからです。
「難しいことに挑戦してたら Risk-takers だよね」
おお、いいこと言いますね。そうそう、さすがに Risk-takers はいちばんわかりやすい。でも、もうちょっと考えてみよう……
「難しいことに挑戦してればOK?」
と改めて問い直すと、
難しいことに挑戦して簡単にあきらめない!うまくいかなかったらどうしたらうまくいくかあれこれ考えてみるということではないか!
という意見が出てきました。しかし、うまくいかなかったときにいろいろ工夫して考えてみるっていうのは、Reflective にもつながらないか?という新たな疑問が表れました。Reflective という語は、Caring と並んで、よくスクール内で用いられる Learner Profile です。「ふりかえる」という意味が含まれていることを子どもたちはよくわかっています。話し合いを続けた結果、Risk-takers は「あきらめずにねばり強く挑戦し続けること」そして、Reflective は、あきらめずに工夫するときに、「前の方法を見直したり、自分がどうやっているのか冷静に見つめ、分析し、やり直す姿勢」と考えることになりました。
残った Open-minded は、Reflective であるために必要な態度。つまり、決めつけないでいろいろな可能性を考えるように心を開くことととらえることにしました。
さあ、これで待ちに待った作業に入れます。子どもたちは各自、黙々と作業に入りました。
(ここは……Risktakers だから付箋に Ri と書いておこう)
(わあ、Open-minded だなあ。よしここにマーカー)
写真をご覧いただければわかるように、子どもたちはヒーローについて知ることに没頭していました。あっという間に付箋だらけの本……しばらくは資料を読みこんで、情報収集する日々が続きます。
RI
※TCS2013年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。