特定非営利活動法人 東京コミュニティスクール

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とことん動いてみる

[1・2年生]

動いては振り返り、動いては振り返り、を繰り返してきた子ども達。
しかし、動くより話している時間の方が長くなってしまい……。
良い気付きがあったとしても、それでは机上の空論(口だけ)になってしまう?
しかもそろそろテーマ発表会に向けて、発表内容を考える段階に入ってしまうため、あまり時間がない……。
ということで、今週はとにかく動き続ける一週間を送りました。
子ども達もまだとことん動いている実感が無かったので、「行くぞー!」と気合い入れて意気揚々と出かけていきます。
けれども、
「で、何するの?」
という根本的な話に。
週末の間に、「いくら自分たちがごみを拾っても拾いきれないし、そもそもごみを捨てる人がいたら解決しない。」という思いから、メッセージを伝えるポスターを作ってきた子がいたため、
「僕はポスター(“ごみを捨てないで”チラシ)を配る。」
というアイデアはあったものの、
「他の人は?」
「また、ごみ拾い?」
「ごみ拾いでいいんじゃない?」
「そしたら、今までと変わらないんじゃ?」
「じゃあ、何する?」
と意見が分かれました。
結局、
「こんな話してたら時間がもったいない!」
と、ごみ拾いをしながらできることがあったらするぞ!ということになり出発。
近所の公園やその道程でごみを拾いながら、チラシを配り始めることに。
とことん動いてみる01チラシ配りをしてみると、
「受け取ってもらえた!」
「ごくろうさん、って言われたよ!」
「恥ずかしいけど、あの人に渡してみる!」
「放課後も配りに行ってくる!」
コミュニティの人から、それも知らない人からのコメントは彼らにとって大きな喜びと更なるやる気に繋がったようでした。

とことん動いてみる02    とことん動いてみる03
意識して歩くと、吸い殻からお菓子の袋、空き缶から犬の糞などなど、様々なものが落ちていることに気付かされます。
子ども達の中ではどんなものであろうともそれらを拾おうとする、拾わないと気が済まないといった様子。
まさに彼らにとっては放っておかないで拾うことが“義務”になっているようでした。
木の茂みや溝の中など、普段気にかけないところまで注意を向けて動いていました。
(大人でもなかなかできないような……)
話をよーく聞くと、テーマ以外の時間でも同じようにやっていたようです。
そのことを当たり前のように語る彼らにも驚きました。
日を重ねるに連れて、前日の反省を活かして時間の使い方や役割分担などより寄与しようとする姿勢は見えてきたものの、彼らにとって大きな課題が訪れました。
なんと、テーマが始まる時間が過ぎても外で遊んでいるということが起きたのです。
自分たちで時間を管理できるという信用のもとフリーがあるのに、時間を守れないのであればフリーは与えられない。
時間が守れないなんて、全く以て義務の遂行ではありません。
また、「人のためばかりではなく自分のこともしないとだめだ。」と口では良いことを言っていても、ホームワークや持ち物を忘れるということもしばしば起きてきます。
これも、義務の遂行にはほど遠いことです。
普段やらないことをして誰かのためになっているかもしれない。
けれど、自分のことはどうなのか?
自分のやるべきことは果たして遂行できているのか?と問われるとまだまだでは。
子ども達も、そのことを自覚しています。
それをどう行動に表すか、それが鍵となるでしょう。

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TCS2012年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

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