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「Blackout」3年4年生 テーマ学習 〜概要

 

【探究領域】共存共生 
【セントラルアイディア】失っても失っても生きていくしかない。

<テーマ学習> 〜概要 

暑いときにはクーラー、寒いときには暖房をつける。喉が乾いたら冷蔵庫から冷えた飲み物を取り出し、何か温かいものが食べたくなったら電子レンジで温める。電車や車で移動し、建物内もエレベーターやエスカレーターを使って登り降りする。電気のついた明るい部屋でテレビを見たり音楽を聞いたりして過ごし、ボタンひとつでお風呂を沸かし、お風呂から上がったら濡れた髪をドライヤーで乾かし、汚れた服は洗濯機で洗う…。 私たちは 日常のあらゆる場面でエネルギー、特に「電気」を使い、便利で快適な暮らしをおくることができています。しかし、この現代の私たちの生活に必要不可欠になった「電気」がなくなったら、一体どうなるでしょうか?それは決して仮想の話ではありません。大地震や自然災害でいきなり停電することもあり得ますし、現在 日本の発電の大部分を担っている化石燃料には限りがあります。日本は化石燃料のほとんどを輸入でまかなっているため、輸入先の国々の情勢悪化で日本との取引が停止してしまうこともあるかもしれませんし、昨今の円安で燃料代が高騰したりと影響を受け、安定した供給に不安もあります。万が一必要な電気を作れない状況になっても、私たちは葛藤し、問題を乗り越え 生きていくしかありません。「失っても失っても生きていくしかない。」のです。

このテーマではエネルギーのことについて学び、その中でも「電気」にフォーカスし探究していきます。電気を作るためにどんな資源が必要で、どのような仕組みで発電しているのか?それらの資源はどこにあって、作られた電気はどのように私たちの元まで届けられているのか?そして、私たちは日々どのくらいの電気を利用しているのか? 現状を把握すると共に、エネルギーの歴史についても学びます。産業革命以降 増え続けるエネルギーの需要に応えるために大量の化石燃料が使われ、たくさんの二酸化炭素が大気中に排出されるようになったこと。そして、温暖化で地球の平均温度が1℃以上上昇してしまったことにより異常気象が各地で起こり、河川の氾濫、土砂災害、干ばつ、森林火災、絶滅危惧種の増加など、すでに様々な影響が世界中で出てしまっていることを知ります。このままの経済活動を続けた場合、21世紀末までに4度前後の気温上昇があり得るという予想もあり、起こりうる影響は私たちの想像もつかないものになってしまうかもしれません。

そこで代替エネルギーとして考えられるのが 二酸化炭素を排出しない再生可能エネルギーや原子力ですが、広く普及させるためには技術・資金面での課題や、原発事故のような安全性の問題もあります。色々な選択肢とそれぞれのメリット・デメリットを知った上で、自分たちはどのような選択・行動をとりたいか? 化石燃料を枯渇するまで使うのか、再生可能エネルギーに切り替えていくのか、新たなエネルギー資源を創り出したり 見つけ出すのか、はたまた 電気を使わない昔の生活様式に戻すのか?「Blackout」という電気が無くなる事態が起きた時に、「消費者」、「生産者」、そして「政府」として どのような対策や備えをしておくべきなのか。3者の観点から考えをまとめ、発表することを目指します。

YH/YI


(参考) TCSテーマ学習について、以下よりご覧ください。
2023年度 年間プログラム(PDF)運用版
テーマ学習一覧表(実施内容)

 

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