タイトル:詩人の旅
探究領域:意思表現
セントラルアイディア: 感性と情緒が凝縮された言葉は人の心を結びつける
[3・4年生]
いよいよ詩の柔道当日。磨きに磨いてきた自信の作品を聴衆に披露すべく子どもたちはやる気まんまん。テンションMAXです。
朝、スクールに来ると12人の子どもたちはくじびきし、その場でチームメンバーが決まります。2チームに分かれたら、先鋒・次鋒・中堅・副将・大将の順を決めます。お互い誰がどんな詩をぶつけてくるかよ〜く手の内を知り尽くしています。そのうえで先に3つ勝つためにどんな順番でゆくか考えます。
そして……本番。対戦が始まります!
審判は5人。「理事長」「保護者代表」「一般聴衆代表」そして過去に「詩人の旅」を学んだ5年生 1名、6年生 1名です。2本の旗を持っていて、「こっちがいい!」と思ったチームの色の旗を挙げてジャッジというところも柔道風。
子どもたちの力作が読まれると……審判団に苦悩の色が……
よくぞここまで磨いたな!どっちもよくて選べないではないか……
困難な選択が続いたものの最後の大将戦で勝ちが決まったかにみえたが、スコアを合計すると同点だ!ということで、決戦を行います。
決着をつけるためにそれぞれのチームからひとりづつ代表が出て2作目を披露します。
読み終わって、ますます審判団の悩みは深まる!おお、こんな作品がまだ隠れていたとは。しかし、サドンデス決着ですので、一方の勝ちが決まります。とはいえ直感で決まっただけなので「優劣」はまったくつけ難しです。
勝った方も、負けた方も、単純な勝ち負けを超えた充実感にひたっていました。
フィードバック用紙にも絶賛の嵐。今回だけは本当に心が動いたので good ばかりで better がありません。いつもは辛口の評価をする人たちも、今回は、素直によかった!と書いてくれています。凝縮したことばで人の心を動かしたという証。見事にセントラルアイデア達成です。
ということで残りの時間は、自分の詩を記憶にとどめるべく、万感の思いを込めてじっくり「清書」しました。文字だけでなく、絵も添えて、思い出に残るものができあがりました。
あちこち旅をすると、自分の感性にひっかかるものが見つかる。こうして得たモチーフを詩にして磨くと自ずと情緒があふれでる。「感性」を働かせてにじみでた「情緒」を凝縮したことばが、聴衆の心を動かし、さらに、新学期になったばかりのわずか2ヶ月前、ぎくしゃくした感じが、自ずと消え、お互いを認め合える関係へと変化していました。
本当に楽しかった。面白かった。やっぱり「詩人の旅」はやめられません!
RI
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