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「考える」と「見る」のつながり

タイトル: 目からうろこ
探究領域: 自主自律
セントラルアイディア:私たちはみな、違う世界が見えている。

[2年生]

先週までは、「錯視」の世界にどっぷりと浸かっていたキッズですが、今週は、先週も出てきた疑問、

「なんで実際とは違って見えてしまうんだろう?」
に迫っていきます。

「考える」ことと「見る」ことっていうのはどういう風に違うんだろう?
そんな疑問から、スタートした今週は自分の目と脳のつながりはどうなっているのか、という「Connection:つながり」に焦点が当てられました。

先週の終わりに見た映像には
「人は目で見ているのではなく、脳で見ているのです」
という一節がありました。

この「考える」ことと「見る」ことのつながりはどこにあるのか、というところに、「目と脳がつながっている画像」を見て、ピンときたのか、
「まずはね、
目で見てるでしょ?
その次にね、
その見たものを頭に教えるの。
そしてね、
最後に想像して頭の中で見てるの。」

と、認知科学者ばりの視覚の解釈論が展開されてゆきます。

「僕はね、それについて付け加えることがあって、
目で見てる、っていうことと
頭で考える、っていうことは
違うことだと思うんだよね」

と、触発されて意見が引き出されて行きます。

「あっ!思いついた!もしかして目と脳の間に信号があるんじゃないかな?」

その言葉をきき、「一度、科学雑誌で見た、電気信号、のことを言っているのかな?」と思い
「視神経でつながっているってことだよね?」
と返したところ、

「違うの、目と脳の間に信号機があって、青、黄色、赤っていう風に、見えやすいものとか、見えにくいものとかを頭に送るかどうか決めてるものがあると思うの。」

と驚きの解釈が出てきました!
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そこから話はどんどん広がっていきます。

*のび太は、1+1は「11」と答えてしまう。
 でもそれは「見ただけでパッと行ってしまう」だけなんじゃないか?

*錯視にあったヘビが動いて見えるっていうのも、これと同じなんじゃないか?

*「戻る信号」があったら、
 わかりそうなものは通り過ぎるんだけど、
 わかりにくそう、わからなそうなものは戻っちゃう

*どの信号も青だったら絶対事故になっちゃう。でも赤だったらみんな止まっちゃう

信号を上手いメタファーの種として人の視覚について考えを進めて行きます。

じゃあさ、青信号が出やすそうなとき・こと・ものって、あるかな?
自分につなげて考えてみます。
・ピントが合うものは青信号だな。
・好きなもの、面白いものは青信号になる!
・必要かもしれない、と思ってじっくり見ちゃう。
・「大丈夫かな?」って思って注目しちゃう

逆に赤信号は?
・嫌なものは見ないようにしちゃう
・声が聞こえない時は赤信号だな
・めんどくさい、何もやらないほうが楽しい時は赤信号かな

と、青信号、赤信号の話を進めていく中でそれぞれのものの見方があぶり出されて行きます。

さて、今まで科学的な事実的な「見る」について探究してきましたが、ここからは、自らの「ものの見方」の深みへと探究してまいります。
他者と自分のものの見え方、考え方の違いを知り、どのような自分でも気づかなかった「見え方・考え方」を発見することができるのでしょうか

TY

TCS2015年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

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