タイトル:似て非なるもの
探究領域:自主自律
セントラルアイディア:「私たちは過去を受け継いで、未来を創り出す。」
[5・6年生]
「今度のテーマってDNAでしょ。」
「DNAって長いんでしょ。」
「長くてどこまでも続くと思う。」
「どこまでも続いたら、人間の体に納まらないよ。」
「DNAって髪の毛にあるでしょ。」
「DNAがいらなくなると髪の毛が伸びる?」
「髪の毛だけじゃなくて体の全部じゃない?」
「ぐるぐる階段になってて、赤と青になっているのをどっかで見たことある。」
「野球のDeNAとは違う?DNAのようにって何か意味がつながっているとか?」
「DNAとホルモンは同じ?」
「DNAは遺伝子がいっぱい詰まってる?」
「いや、遺伝子はDNAがいっぱい詰まってる?」
始まって早々、自然にDNAについてのprior knowledgeを語り合っています。
「ところで、テーマタイトルは何?」
「DNAじゃないの?」
今回のテーマタイトルは「似て非なるもの」。
そう伝えると、今度は親と似ているところに話が弾みます。
「僕のほっぺの膨らみはお父さんに似てる。」
「家族全員の共通点は眼鏡。立ち方は内股。」
「うちの家系は代々繋がってるわけじゃないんだよ。
途中から、入っていた人がいるから。」
「血が繋がっているってどういうこと?」
「お父さんの血がどうして自分に入るの?」
「お父さんもお母さんも目が2つで、どうして子どもは4つにならないの?」
父親の精子と母親の卵子から子どもがつくられていくことや、自分が両親と血が繋がっているということは言葉ではわかっていても、どうして2人から血を受け継ぐことが可能なのかということに疑問を持っていることが浮き出てきました。
「血って細胞なの?」
「血は設計図じゃない?」
血、細胞、DNA、遺伝、設計図・・・。
耳にしたことのある言葉が出てくることで、それぞれがどう繋がっているのか疑問が次々に出てきます。「遺伝」の字に着目して、「遺伝って伝わるってことかー。」と発言する子がいると、話題は、親と似ているところ、似てないところがあることや、似たくないところ、似ててよかったことなどに変わっていきました。
「親みたいにはなりたくない。」
「似ていた方が趣味とかが同じになって、話が合うからいいと思う。」
「似ててよかったところは足が速いのはお母さんが陸上の選手だったから。」
「それじゃ、お母さんが陸上やらなかったら、足速くなかったかもね。」
「そうだね。」「そうかな?」
「歯並びが悪いのが伝わった。今、矯正してる。」
「そしたら、子どもは歯並びがよくなる?」
「なるんじゃないの?」「ならないと思う。」
何が遺伝するのか、また何が遺伝と関係しているのか、これまたモヤモヤだらけになってきました。
「遺伝って何?」
「人間ってどうやって作られるの?何でできてるの?」
「何もかも知りたい!」
知りたいと思うこと、これがこれからの原動力になっていきます。来週からは、見て、聞いて、読んで、話して、書いて、出てきた疑問にとことん迫っていきます。
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