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「築きに気づく」〜ふりかえり〜

タイトル:築きに気づく
探究領域:万象究理
セントラルアイディア:『構造よく力を制す』

[2年生]

今回のテーマ「築きに気づく」では、軽く強い橋をつくり、構造を考えることを通して、「構造よく力を制す」ことを探究してまいりました。

プレゼンテーションでは、「今回学んだ構造についての解説」+「作った橋の説明と実験」の二本立てでお送りいたしましたが、こどもたちは本当に元気に、楽しそうにプレゼンテーションしてくれました。そのプレゼンテーションからいかにかれらが遊び、没頭して構造と力について学んでいたかが伝わったのではないでしょうか。

こどもたちは、橋を作ることに熱中し、テーマ学習以外の時間もうまく使いながら、テーマ学習では立体の橋の設計図を精密に書き、そして丁寧に橋をストローと安全ピンをつかって製作していました。その姿は、「アクティブ」というよりも「没頭・没入」している姿でした。

また、プレゼンテーションも、こどもたちは一度原稿を作っていますが、直前で原稿は捨て、通しのリハーサルをしていく中で、「話す内容」を作ってゆきました。
実際にプレゼンテーションの練習に当てられたのは前日のみだったのですが、なんとか前半の「構造についての解説」の形を作ることができました。

しかし、元気なプレゼンテーションとなった反面、参観の皆さまからいただいたフィードバックにあったように、うまく探究した内容、「なぜ強いのか」といったところが伝わらなかった部分もありました。

特に、今回作った「ストローブリッジ」は、コンテストの種類が多く、基準も多様であったため、強度計算を「橋の重量と耐荷重の比から求めていたこと」が原因の一つであったようです。
「築きに気づく」のテーマ学習のために、ストローブリッジコンテストの「明確な基準」をつくりあげる必要があった点が特に今回の反省点です。

さらに、今回は「万象究理」の領域であったため、どの要因が橋の強度を決めるのか、にフォーカスせねばならない側面がありました。
「三角形の高さが低い方が強い」、「四角形よりも三角形の方が強い」、「三角形よりもばってんの方が強い」、「三角形はちからを分散させる」、「橋の全長は長い方がよい」など、要素は出てきていたものの、それぞれについて「変数を統制した実験」を行うことはありませんでした。
立体の橋を作るためには製作期間がかかってしまったのですが、もしかしたら、それぞれの作りたい橋を作るのではなく、どのような「変数」があるかをみんなで考え、それぞれのタイプを実験してみるためにみんなで橋をつくる、という進め方もありえたのかもしれません。

「作りたい」ことと「調べたい」ことの違いが難しい「築きに気づく」のテーマでしたが、こどもたちののめり込む力の凄さと、プレゼンテーションも含めた科学的な学びへの今後の課題が見えたテーマ学習でした。

TY

TCS2015年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

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