タイトル:One for All, All for One
探究領域:社会寄与
セントラルアイディア:「情けは人のためならず」
[2年生]
ただひたすらに道や公園に落ちているゴミを拾い続けた今回のテーマ。
愚直に1つのことに取り組み続けたらからこそ見えてくるものがありました。
最初はトングで一つ一つ拾い上げたゴミで袋がいっぱいになることに純粋に楽しさと喜びを感じていました。
途中、せっかく綺麗にした場所にポイ捨てが繰り返されることに愕然とし、やってもやってもきりがない、そんな気持ちにさせられることも。
しかし、ここで諦めたくないと、ゴミ拾い仲間を増やすアイデアを思いつき、
最終的には、宣伝の効果もあり、我々の活動に共感して、ゴミ拾いに参加してくださる一般の方が現れました。
テーマ学習全体に流れるストーリーを子ども達とともに体感した6週間だったと改めて思います。
「利他行動が自分にどのような価値をもたらせたか。」
自分なりの考えや思いを作文にまとめる作業にはかなり苦戦しました。
ふりかえりのなかで模造紙に洗い出された意見をただ書き写せばよいはずなのに、それが思った以上に難しい。
言葉を口に出すことと、それを文字にして書くこととの間には大きな隔たりがあることを実感したことが今回の一番の学びだったのではないでしょうか。
具体的な出来事を俯瞰し、抽象化してとらえることは低学年の彼らにとって少し難しい課題だったかもしれませんが、臆することなく、果敢にチャレンジしてくれました。
この経験は必ずや次回にいきてくるでしょう。
これまでプレゼンテーションの際の声の小ささが課題に上がりがちだったこの学年。
今回は作文の朗読形式の発表でしたが、堂々と自分の言葉でしっかり語っていたのが印象的でした。
この1年間の成長ぶりを感じる内容だったと思います。
「情けは人のためならず」
言葉の意味を頭では理解できるけど、まったく実感がなかった今回のセントラルアイディア。
最初は、他人のための行動がめぐりめぐって自分に返ってくることを、誰かが自分のために具体的に良い行いをしてくれることだと捉えていました。
しかし、6週間の活動の結果、自分の気持ちや考えや行動の変化そのものが、結局は「自分のため」になっていると言えるのでは、そんな気づきを得ました。
いよいよ4月から中学年に進む彼らにとって、人のために動く際に自分たちの動きの質をいかに高めていくかが次の課題になってくるでしょう。
HY
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