【探究領域】社会寄与
【セントラルアイディア】循環は社会を元気にする。
<テーマ学習> 〜概要
「罪と罰」などで有名なロシアの作家ドストエフスキーは著作の中で「貨幣は鋳造された自由である」と書いています。現代では貨幣というかたちだけではなく、紙幣、クレジットカード、電子マネーなどさまざまなかたちになっている「お金」ですが、好きなものを買ったり、サービスを受けたりするときの対価として機能しているという意味では、たしかに私たちに「自由」を与えてくれるものです。その一方で、ドストエフスキーの著作の中の登場人物はいつもお金について頭を悩まし、場合によってはお金のために罪をおかしてしまいます。お金は「自由」を与えてくれるだけではなく、人の人生を翻弄してしまうという側面もあるのかもしれません。
今回のテーマ学習では、このように自由を与えてくれる可能性も、人生を翻弄する可能性もある「お金」について学んでいきます。
まず、お金がどのように誕生し、どのように歴史の中で機能してきたのかをたどっていきます。そして、現在のお金がどのように機能しているのかをさまざまな角度から見ていきます。毎日の生活の中でお金と関わらない日はないと言っても過言ではありません。スクールに来るためにも学費がかかり、移動するためには交通費がかかり、毎日の食事にも来ている服にもお金はかかっています。そういった生活に必要な費用を出すために大人は仕事をし、その対価としてお金を受け取っています。お金は一方向に動くものではなく、複雑に世の中を循環し続けています。
自分たちがその大きな「循環」の一部となっていることを感じながら、どのようにお金を使うことが「社会寄与」に繋がるのかを探究していきます。
YII
(参考) TCSテーマ学習について、以下よりご覧ください。
・2024年度 年間プログラム(PDF)運用版
・テーマ学習一覧表(実施内容)