【探究領域】時空因縁
【セントラルアイディア】フードの源は風土にあり。
<テーマ学習> 〜レポート
私たちが生きていく上で欠かせない食事。育ち盛りの4年生たちは日頃どのような食事をしているのでしょうか。
我が国日本では食卓にごはん・みそ汁・主菜・副菜といったスタイルがどこの家庭でもお馴染みです。
テーマ学習初日にはキッズたちに「朝ごはんに何を食べた?」と問いかけてみました。
すると、ごはん(白米)を主食とした朝食を食べて来た子とパンを主食とした朝食を食べて来た子の割合がちょうど半分でした。
また、合わせて前日の夕食のメニューについても問いかけてみました。すると、全員が必ず一日に少なくとも一食はごはん(白米)を食べていることが分かりました。
このテーマ学習のセントラルアイディア「フードの源は風土にあり。」を共有した上でキッズたちに東京以外の地域ならではの食べ物について知っていることを話してもらいました。
そうしたところ、ちょうど4年生たちは社会の授業でも地理を学習していますが、まだまだ都道府県の名称と位置が頭に入っていませんでした。
そこで、9人全員の力を合わせていくつの都道府県を挙げることができるのか、また私たちが暮らしている東京の市区町村についても同様に考えていきました。
各地方によって風土の特色が異なることが少しずつ分かってきました。
「東北地方は奥羽山脈が真ん中にあるから日本海側と太平洋側は全然気候が違うんだって!」
「宮城県や岩手県沖はちょうど暖流と寒流が合わさる潮目があるからたくさんの種類の魚たちが集まってくるしすごく美味しいんだって!」
「四国は四国山脈で北部と南部の気候が違うんだね。山脈っていろんなところにあるんだね。」
「中部地方にも日本アルプスがあるよ!3000m級の山が集まってるんだって!」
南北に細長い形をしている日本列島の地理についてわかることが増えるにつれて一層好奇心に火がついていきます!
「北陸地方は川も豊富で水がたっぷりあるし米作りに最適なんだね。だからコシヒカリの生産量が日本一なんだ!」
「中国地方の美味しい魚の秘密は瀬戸内海にあるんだね!浅い海だから太陽の光が行き届きやすくってプランクトンがたくさん育っていくんだって。」
「寒いところでも強いじゃがいもは北海道の広い土地と気候にピッタリなんだね。」
風土と特産物のつながりも納得しながらどんどん理解が広がっていきます。
ここでテーマ学習の醍醐味である「本物に触れる」経験をするために実際に郷土料理を食べるフィールドワークに繰り出すことになりました。
数ある郷土料理のうち、子どもたちの希望や考えを出し合った結果、まず第一回目は東京ならではの郷土料理である「もんじゃ焼き」を実食すべく月島を目指すことに決定しました。
月島には「もんじゃストリート」という80店以上のもんじゃ焼き専門店が並んでいるユニークな通りがあります。
地理的な環境を実感することも念頭に入れてまずはぶらりと築地市場を散策し、それから隅田川を渡って月島へとゆっくり歩いて行きました。
「あ!江戸前すしって書いてある!!」
「お寿司屋さんもたくさんあるね。しかも混んでる!!」
江戸の頃から人の流れが絶えなかったであろうことが実際に歩くことでよく分かりました。築地と目と鼻の先にある月島と浅草。美味しいもので溢れている文化豊かな素敵な土地ですね。
もんじゃストリートに到着し、いざ人気店の「月島もんじゃ もへじ総本店」へ向かいます。
初めてもんじゃ焼きを食べた子も半分くらいいましたが、こんな本場のお店で焼いていただいて仲間たちと楽しくワイワイやりながら食べたのは初めての貴重な経験。
もんじゃ焼きの真骨頂を実感させていただきました。
スクールでのふりかえりはこちら。
引き続きテーマ学習では各地方の風土をリサーチし、特産物とのつながりそして郷土料理との繋がりや歴史についても掘り下げていきました。
そうしていよいよプレゼンに向けて日本を9つの地方に分けて担当し、風土と特産物と郷土料理のつながりについて分かりやすく発表できるように磨いていきました。
それぞれにリサーチしたことをたくさん盛り込みたい気持ちを抑えて一人スライド3枚を制約として90秒で一地方について語ることを目指します。それでも9人合わせると約20分になるので、いかに分かりやすく魅力的にまとめられるかが鍵となります。そのためには自分の担当についての概念を理解していることが求められます。
最後の1週間は何度も推敲を重ねていきました。初発のスライドと語りと比べるとどの子もガラリと変わって、かなりシンプルな内容になりました。
プレゼンの様子
YI
(参考) TCSテーマ学習について、以下よりご覧ください。
・2024年度 年間プログラム(PDF)運用版
・テーマ学習一覧表(実施内容)