【探究領域】共存共生
【セントラルアイディア】種は互いに影響し合って生きている。
<テーマ学習 レポート>
今年度3回目となるテーマ学習では、1年生は初めて2学年合同でテーマ学習のクラスに入ります。2年生たちと共に学ぶことでどのような違いを実感するのか楽しみです!
さて、「お互いさま」は探究領域:共存共生の入り口となるテーマ学習で、この領域では私たちが暮らすこの地球環境について、自然と人間との共生・生態系・多様性などの概念を様々な切り口で学んでいきます。
私たちの身のまわりの自然をじっくり見てみると、そこには元々その土地にはいなかった生き物たちがたくさん生息しています。
最初は子どもたちが「生き物」について知っていることやイメージすることをたくさん挙げてもらいました。
まずは個人で紙にたくさん書いていき、その後シェアタイム。
人間/動物/魚/虫/木/葉っぱ
地球(まわっているから・水があるから→「太陽にまわされているんじゃないの?」との発言も)
ホワイトタイガー/トカゲ・・・
ダンクルオステウス/サーベルタイガー/チーター・オウム
エイ・貝がら・バナナ・・・・りんご・ペガサス
スーパーヒーロー/太陽/家族 etc・・・(まだまだ続きます…)
たくさん出てきたものを模造紙に書き綴りながら、みんなで眺めていると、
「動物とか魚っていうのは種類じゃん!ネコも動物の中のネコだけど、ロシアンブルーとかさらに種類があるよ。」
「森の生き物と海の生き物と川の生き物がいるね。」
「砂漠の生き物も!」
「住んでいる場所で分けて考えても分かりやすいね。」
種で分類することもできますが、たしかに生息地域での分類もできることによく気が付きました!!
「古代生物もあるよー!絶滅した生き物!」
「ホワイトタイガーは絶滅危惧種だ!!」
「絶滅危惧種って何??」
「絶滅しそうな生き物だよ。つまりもうすぐこの世界からなくなっちゃいそうな生き物ってこと。」
「トラとかサイ、象も絶滅危惧種。」
「象は牙をとるために殺されるんだよ。」
「え!!なんで?」
「牙でイヤリングとかスプーンを作るんだよ。家にもある!」
「なんかかわいそう。。。生きるためには必要ないのにね。」
「サイの角も薬になるからたくさん殺されているんだってよ。」
「人間の健康のためにサイを殺して絶滅危惧種になっているんだー。。。」
ある子の発言から議論が起こり、一気に『種』についての考えが広がっていきます。
「恐竜はたしか隕石がぶつかって絶滅したんだよ。」
絶滅の原因も一つではありません。
「生きるために必要なら殺してもいいのかな?」
「人間は動物や魚を食べるもんね。」
「でもかわいそう。私も食べてるけど。」
「動物や魚も他の生き物を食べるよ。」
「植物も生きているから、考えてみると野菜食べるのもかわいそう。」
「でも植物には気持ちがないからいいんじゃない?」
「え!!気持ちあるでしょー!?」
「植物は鳥に食べてもらって種が遠くへ運んでもらえるんだよ。だから食べられた方がいいんじゃないかな?」
「お互いさまだ〜これ!!!」
「本当だー!」
「ぼく知ってる!!食物連鎖って言うんだよ。ライオンがシマウマを食べて、ライオンがフンをするでしょ。そのフンで草が育って、その草をシマウマが食べるんだよ。だから見えない鎖がつながっているの。」
「絶滅するとさ、この鎖が切れちゃうからすごく変わっちゃうんじゃないかな。」
「どう変わるんだろうね?」
「う〜ん。。。」
1年生たちも2年生のリードに乗っかりながら自分の知っていることを総動員させてディスカッションに前のめりに参加しています。
みんなが「生き物」について知っていることを語り合い、模造紙に発言を可視化することでどんどん知識が更新されていくのが複学年で学び合うダイナミズム。
翌日には多くの子どもたちが家から「生き物」や「絶滅」に関する図鑑や資料をたくさん持ってきてくれて、「お互いさま図書コーナー」ができあがりました。
フリーや読書の時間、放課後などにそれぞれが持ち寄ってくれた資料を興味津々に読み合って語り合っている様子がなんとも微笑ましいです。
翌週からは身の回りの生き物たちをクローズアップして見ていきます!
YI
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(参考) TCSテーマ学習について、以下よりご覧ください。
・2020年度 年間プログラム(PDF)運用版
・テーマ学習一覧表(実施内容)