【探究領域】共存共生
【セントラルアイディア】 地球資源の持続可能性は人間の選択に委ねられている。
<テーマ学習 レポート>
「持続可能な方法」を探ることになる5週目。先週に引き続き、今回も”現人”からそのヒントを盗むべく、フィールドワークに出かけることにしました。場所は、調布市深大寺にある「アトリエ六曜舎」さん。
地産地消で、国産材や自然素材を使った木造住宅の設計を手掛けている建築設計事務所です。
しかし、そこにエネルギーとなんの関係が!?
着いてみると、こげ茶色した素敵な建物。実はこれ、事務所兼用住宅で、築40年の古家を減築&スケルトンリフォームしたんだとか!
「まぁ、どうぞ中に入ってください」と代表の湯浅さんが招き入れてくださり、この建物の秘密について話をしてくださいました。
「君たちが今いる建物は、実は電力会社の電気に頼らない ”オフグリッド”になっています。」と湯浅さん。
その言葉に、子どもたちも思わず「え〜!?」と声をあげます。
湯浅さんは、この建物を「えねこや」と名付けたとのことでした。
自然エネルギーで全てをまかなうという言葉どおり、太陽光発電パネルと太陽熱温水器、ペレットストーブを採用することで、ガスも引込んでいないのが特徴。また、床下に外気を入れず、換気パイプを通して熱を空気で床下から2階まで循環させ、冬でも足元が冷えないようになど、たくさんの工夫が施されています。
すると、おもむろに階段下を見せてくれる湯浅さん。
その中にあったのは・・・、なんと「蓄電池」の数々!この蓄電池でつくった電気を貯めつつ、今は何パーセント蓄電されているかな?と確認していく。今日の天気予報ならぬ、電気予報をチェックする暮らしぶりに触れ、普段なんの意識もしていない子どもや私にとって驚きの連続です。
とはいえ、まさに天気に左右される自然エネルギーなだけに、
電気が足りない!というピンチがあるんじゃないの!?なんて思っていたら、あっても1年に1〜2日くらいかなとのこと。この生活を3年続けているけれど、楽しく暮らせていると語る湯浅さんの話しぶりに、「東京の街中でも本当にこんな暮らしができるなんて!」と、まさに目から鱗状態。
我慢せずに楽しく工夫する生活スタイルを目の当たりにし、
「どうしようどうしようというネガティブ思考ではなく、ポジティブに環境問題を考えていけるんだ!と知った」
「環境エネルギー政策研究所」、そして「アトリエ六曜舎」と、現人たちに会う中で、いつしか子どもたちの思考や視点も大きく変わり始めてきたのが感じられます。
これまで学んできた現状を振り返り、自分たちなりの電気との関わり方・未来の生活について考え、一体どんな選択肢を導き出すのか。
いよいよ6週目に向けて考えをまとめていきます!
KM
(参考) TCSテーマ学習については、以下よりご覧ください。
2019年度 年間プログラム(PDF) ・ テーマ学習一覧表(実施内容)