【学年】1・2年生 【探究領域】意思表現
【セントラルアイディア】メッセージは抽象化によって凝縮して伝えることができる。
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<テーマ概要>
私たちの身の回りには、文字が読めなくても、それを見れば何を伝えようとしているのかがわかる「サイン」があふれています。言葉以外の方法でも私たちは意思を表現して伝えられることをこのテーマで学んでいきます。
さて、日本には、「ピクトグラム」という誇るべき「サイン」があります。1回目の東京オリンピックを契機に日本が発明し、世界に発信したものです。2020年のオリンピックに向けても新たなピクトグラムが作られようとしています。簡単なデザインに見えて、メッセージは誤解なくきちんと伝わっていく。今回は、このピクトグラム作りに挑戦します。
まずは、身の回りにはどんなサインが目に飛び込んでくるのか、実際にまちにあるサインを徹底的に収集。そして、伝わりやすいサインとはどのようなサインなのか手本となるものを探し、どんな工夫がなされているのか分析します。自分たちなりに工夫を見つけ出す一方で、ピクトグラム作成における技法についても学んでいきます。
その上で、最終的に「TCSスピリット」をピクトグラム化。TCSスピリットは全部で6つです。それぞれのスピリットがどのような意味を持っているのか、そのスピリットを発揮する人とはどのような人なのか、より具体的に言葉で表し、抽象化することで「サイン」へと変容させていきます。
何を伝えたいのかを明確にし、抽象度のレイヤーをあげていく。思いを伝えるため、多くのサインを受信し、自ら創作したサインを発信します!
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<Introduction>
まずは、現時点で子ども達が持っている知識を共有していきます。自分が思う「サイン」をスクール内で探していきました。
子ども達の疑問は誠に面白いものです。
♬ 「サインください」っていうと名前を書くから、名前はサイン? ちゃんと書くのではなくて略して書くとサインになる? 名前じゃなくて、指紋もサインになる?
♬ 略しているものなら、地図もサイン?細かい道とかをかかないでまとめられている。地球儀も同じ。地図記号は知っていればわかるサインかも。
♬ 数字しか書いてないけど、2階はこっちを表しているからサイン? 時計も何時か表しているからサイン?
♬ 言葉じゃなくて絵で表しているのがサイン?
撮影したものをひとつのファイルに集めてみると205個にもなりました。
人に伝わるものというイメージは共通していて、知っている人に伝わるもの、誰にでも伝わるもの、略されているものなど、それぞれに思う「サイン」が集まりました。
これから学んでいくセントラルアイディアは、「メッセージは抽象化によって凝縮して伝えることができる。」です。私の思う「サイン」から、私たちの目指す「サイン」へと進んでいきます。