特定非営利活動法人 東京コミュニティスクール

東京コミュニティスクール

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東京コミュニティスクール

時代の移り変わりを知る

タイトル:東京発見伝
探究領域:時空因縁
セントラルアイディア:探検は歴史や価値観、存在意義の洞察につながる。

[3・4年生]

これまで中野周辺、大森周辺、皇居周辺と東京のまちを探検してきました。
外を出歩くだけが探検ではありません。
事前に計画を立てることから探検は始まっていて、戻ってきてからは見たこと、話したこと、撮影したことを整理していくことも探検になります。ブログを使って、自分の記憶を整理していきます。

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江戸時代は火事が多く、特に明暦の大火では江戸の大半が焼失してしまったことは、
事前に本で読んでいました。戦災で残った鯱に「明暦」の文字が刻まれていたことから、明暦の大火を経て大手門の屋根の鯱が再建されたことが案内文からも読み取れます。しかし、門の大きさを実感して出てきた素朴な疑問が綴られています。

「こんなに広いなら燃え移らないのでは?」

また、こんな疑問も。
「江戸城がここにあったことはわかるけど、なんで今は皇居なの?」

江戸のまちは大きなお屋敷ばかりだったのか、どういう経緯で江戸城から皇居になったのか、本で調べることもできますが、東京には、江戸時代を視覚的に体験できる場所もあります。
テーマ学習5週目。最後の外出で向かった先は、江戸東京博物館。そして、博物館の近くにある東京慰霊堂にも足を運びました。

今回は、墨田区探検というよりは、これまでの探検による再調査となります。降りた駅は両国駅。
「駅によって雰囲気が違う。」
ホームや改札を歩いていく中で、これまで巡ってきた駅と比較しています。
駅はそのまちを紹介している役割も担っていることが窺えます。

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「人が少ないなぁ」
「ここには、お相撲が見られる国技館があるってことを伝えてるんだね。」

駅から少し歩いたところにある都立横網町公園。
公園にも行く先々で訪れてきました。
今回やってきた公園は、元陸軍被服廠跡地。公園への造り替えが進んでいる最中に関東大震災が発生し、避難場所となるも火事により多数の焼死者が出たといいます。また、東京大空襲によっても多くの人が亡くなった場所でもあります。園内には遭難者の霊を供養した慰霊堂が建てられています。

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戦時中、疎開していた子どもたちも3月の卒業式に合わせて一時東京に戻ってきていたことや、遺体が積み重なった無残な光景を写真に記録したものをアメリカ兵に没収されそうになったがなんとか隠せたことなど、慰霊堂を管理している方からお話を伺うことができました。しかも、「テーマ学習ですか?」とむこうから声をかけてくださり、公開はしていない骨を納めている場所まで案内していただきました。

2チームに分かれて行動していたため、行かなかったチームに情報を共有していきます。
「頭の骨が埋められているんだって。」
「頭だけなの?」
「それって、頭だけじゃないよ。ノウコツって言ってたのは、脳の骨じゃなくて、納骨のことだよ。」
「なるほどね。」

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公園だけど、楽しむための場所ではない。
「名前がわからなくなってしまった人たちの骨が埋められていて、その人たちを慰める場所。」
でも、この公園には遊具もあって遊べる場所でもある。
自分たちは楽しめるけど、火事で熱い思いや死にたくないって思って死んでしまった子どもたちもいたことも事実であります。

時代はさらに遡り、江戸東京博物館に入ります。
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まち全体が見渡せる模型や実寸大の模型を見ることで江戸時代のまちの様子が伝わってきます。
町人のまちと江戸城とその周辺の武家屋敷の違いも一目瞭然。
「トイレいくつあるのかな?」
「町人のまちには外にトイレがある。」
「家と家がくっついてるね。」
「道が広くて、フェスタみたい。」

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ものを運び集まってくる人でにぎわっているものの、車や機械で運んでいるわけではありません。
「重くて持てない。」
人力で運んでいた時代では、力仕事が要求されます。

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日本橋三越でインタビューしたときに、昔は着物屋さんだったことを聞いてはいたものの、これがその着物屋さんだとは一見気づかず。「三井越後屋呉服店」の文字を読んでみて、ようやくピンときたようです。その後、ブログには、暖簾のことが書かれていました。着物屋から百貨店になったことでなく、新たな違いに着目して記録しているのは、足を運んでその場を歩いたからこそできる着眼点なのかなと思いました。

今回の再調査により、歴史的背景をよりイメージできるようになってきました。江戸に幕府が開かれて以降、人・ものが集められ、国の中心となっていった東京というまちの変化を知り得たことで、来週のプレゼンにむけて、その価値観や存在意義にも触れていきたいところです。

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TCS2016年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

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