個人の人生のゴールである
「死」の「現実」を意識して
人生をながめてみると
どうなる……
「死」と「生」との
つながりについて
考え始めました。
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「死」の「現実」を意識して
人生をながめてみると
どうなる……
「死」と「生」との
つながりについて
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どうなる……
「死」と「生」との
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[5・6年生] "> 人生楽ありゃ苦もあるさ – 東京コミュニティスクール

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人生楽ありゃ苦もあるさ

[5・6年生]

今週の学びは、橋爪さんとのインタビューのふりかえりからスタートしました。

「橋爪さんはとても親しみやすい人だった」

子どもたちのほとんどが、インタビュー前に「恐い人」「厳しい人」というイメージ
をつくっていたようなのですが、全然違った!と感じていました。

橋爪さんってどんな人?……橋爪さんから何を学ぶ……
ということは実はこれが「始まり」。みんなで学ぶ日本語の時間で、インタビュー
の際に撮影したビデオをしっかり見直し、インタビューの内容、態度は適切だった
か、橋爪さんから聴いたことをきちんと記録できていたか、確認してゆくことを
子どもたちに伝えました。

「インタビュー相手の発した生の言葉、一言一句に、その人の思いがいちばん
込められているからね」

子どもたちのインタビュー記録を見ると、橋爪さんが発した「生の言葉」がほとんど
ありません。このため、インタビュー相手の実像に迫っていく感じがしないのです。
橋爪さんが語ってくれた言葉は、今後、学びが進むにつれて、その意味がより深く
つかめるでしょう。せっかく頂戴した「宝物」を「持ち腐れ」にすることのないように、
橋爪さんに堂々と渡すことができるレベルのインタビュー記事をきちんとまとめる
ことにしました。

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「今回のテーマ発表は劇なんでしょ!どんなことやるか早く教えてよ!」

テーマ学習開始直後に、発表のスタイルは「劇」だと言ったきり、どんな内容の
「劇」になるのか、ここまでまったく何も伝えてくれないので、子どもたちはそれを
知りたくてうずうずしていました。

「今から30年後の劇だよ」

何の因縁か、その日は私の47回目の誕生日。30年後は77歳、ちょうど「喜寿」
になります。30年後、私が死んで、その葬式にみんなが集まるという設定の劇
を行うことを告げました。これまでの学びの流れがあるので、子どもたちにさほど
驚いた様子はなく、“なるほど、そうきたか……”という冷静な反応でした。

「おっちゃん!なんで死んじゃったの~という安易なお涙ちょうだいの劇になった
ら大失敗だね」

「死」を嘆き悲しむだけならば、あるいは「死」という状況を提示して脅かしたり、
面白がらせたりするだけならば、「個の尊厳」という「テーマ学習」の意義から
逸脱してしまいます。私の「死」、私の「葬式」という状況設定をしたのは、自分に
関連のない架空の〇〇さんの「死」にまつわるお話から考えましょう……という、
いわゆる「道徳」や「国語」の授業で展開される、なんとなくわかったようなことを
語っておしまいという学びを避けるためです。「おっちゃん」という自分と深く関わ
りのあった人が、将来、必ず「死」を迎える。そのときに、どんなことが起こると
予想されるか、自分はどんなことを感じるのか、「わがこと」ととして真剣に考える
ための「仕掛け」なのです。

したがって、「劇」では、リアリティのある「将来の自分」になりきることができる
かが重要です。そこで、これまでの人生とこれからの人生を「展望」するために、
「人生楽ありゃ苦もあるさ年表」を作ることにしました。

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A3の紙を横長にし、上半分と下半分に分け、人生で直面する「苦しい」ことを
上に、「楽しい」ことを下に書き、人生の苦楽の「波」を表した「年表」を作り、
それを「人生楽ありゃ苦もあるさ年表」と名づけました。

どんなことを書いてゆけばよいのか例を示すために、私が作成した年表を渡すと

「あーっ、あのことのってる!」
「えーっ、こんなことあったの」
(※お恥ずかしいので、わざとあいまいに書いています!)

以前、朝の会などで私が子どもたちに話していた失敗エピソードや、これぞ不幸
のどん底!と自分が感じた事実も隠すことなく正直に書きました。

「おれも同じことやったんだよな……」

私が子ども時代にした「苦労」に共感する子も現れ、予想以上に子どもたちが
私の年表に食いついてきているのがわかりました。

「早く、私も書きたい!」

私が、自分の年表に書いたエピソードについて語ろうとすると、それを制して、
子どもたちはみな自分の年表を書きたいと言い出しました。

「大学って何歳で入るのかな?」
「この時期は仕事ばかりする」
「おれは車のデザイナーになるんだ」
「貿易の仕事をする」
「夫を亡くしてしまう」

30年後、彼らは40代に突入します。それまでにどんな人生を歩むのか……
そんなことわかりっこないじゃん……としらける子は誰もいませんでした。
楽しみつつ、悩みつつ、懸命に考え、書き込んでゆこうという気持ちに素直に
なれたのは、おぼろげながらも「死」の「現実」を意識しつつ「生」を考え始めて
いるからではないかと感じました。

「どうしたらもっと年表が詳しくなるだろう?」

ある子がたずねました。そこでこう返しました。

「すぐにその職業に就けるのかな?そこにたどりつくまでにどんなことをしなけれ
ばならないだろう?また、その職業に就いたらどんな苦労とどんな幸せがある
だろう?同時にプライベートでどんなことが起こるだろう?そうやって考えていけば、
自然に具体的になるよ!」

架空の年表とはいえ、リアリティを感じさせる役作りをするには、この年表の
歩み自体にリアリティが必要です。30年後の自分を堂々と演じきるために、
この年表でよいのか?という自分への「問いかけ」が、自ずと「どう生きるか?」
を考えることにつながっているのです。

さあ、次週からは、劇のストーリーを固め、演技の深みを増すために、「死」と「生」
のつながりについてさまざまな本を題材に議論してゆきます。

RI

TCS2010年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

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