【探究領域】共存共生
【セントラルアイディア】生物多様性の保全は私たちに委ねられている。
<テーマ学習> 〜レポート
「お互いさま」ってどういうこと?
今回のテーマタイトルである「お互いさま」。漢字は知らずとも、その言葉自体は聞いたり、使ったりしたことがある子が多くいました。
いきなり意味を尋ねるのではなく、どういう場面で聞いた/つかったのかを聞いてみました。
・兄弟とケンカをして、謝ったときにお母さんに言われた
・友達とケンカをしたあとに、保育園の先生に言われた
・お姉さんともめたときに言った
などなど、どうやらケンカや揉め事のときに出ることが多い言葉のようです。中には「何もしていないのに言われた」という意見もありましたが、、、
状況から考えてみると「どっちもどっち」「どっちも悪いとこがある」などの意味合いが見えてきました。「これはお互いがみとめないとだめ!」という意見が出てきたので、理由を聞くと「じゃないとずーっと続く、ずっとけんかしちゃう」とのこと。
どちらかが認めるのではなく、どちらも悪いことを認めあわないといけないのですね。でも、嫌いなら嫌いのままでもいいのではないでしょうか。
友達でいたいなら、認め合っていく必要があるのでは。モヤモヤを残しつつも、今回は身近な友達だけでなく、身近な「生き物」についても考えていくことを伝えます。
ところで、みんなはどれくらいの生き物を知っているのでしょう?
身近な生き物
すると、どんどん生き物の名前が挙がり、あっという間に模造紙がいっぱいに。
一方で気になる点もいくつか。2年の梢が「わかめ!」と言った時、周りの子が「えっ!?」と反応。「ワカメは生き物じゃないよ!」という意見。
理由を聞くと「ワカメには足がないから」とのこと。
それに対して反論も出ます「水を必要としてるから生き物だよ!」「食べるのと一緒で、飲むのも生きるために必要、だから水を飲む植物も生き物!」
反論を受けて「うーん」と考える子どもたち。もちろん、明確な境目は提示しませんが、彼らの持つ「境目」の考え方は気になるところ。2年生は昨年の「表裏一体」で境界について触れています。そこで、グループに分かれて、上に出てきた生き物を分類してみることに挑戦してみることにしました。
「話し合い」がポイントとなるこのワーク。2年生が引っ張ろうと意気込むも、話し合いに巻き込むというよりは「聞いて!」といった指示が多くみられます。静かに取り組んでいるな、と感じるグループは2年生が自分たちで進めて行ってしまったり。それぞれの考えを聞き出さずに走り出してしまうと、僕のと違う!といって聞いてくれなくなってしまったり。みんな考えは持っているのに、うまく進められません。
「ふりかえり」ではグループごとに今回の話し合いについてグッド&ベターでふりかえりました。もっと優しく声かけができたかも。自分だけでやっちゃった。という2年生のふりかえりに対して、もうちょっと厳しく言ってもいい。いや優しく言ってほしい。など1年生からの要望も。。。
話を聞いていないからと言って強く言えばいいわけではなく、かといって優しくしすぎてもこれでいいかとなってしまう。「声かけ」の難しさを感じつつ、どう声かけしていけばいいのかは引き続きの課題です。
さて、日本にはたくさんの動物がいる一方で、「今はいないけど、昔は生きていた」という動物が出ていました。「恐竜」という言葉に盛り上がる子どもたちがいる中で、どうして恐竜は今生きていないのかと考えてみます。「絶滅」という言葉が子どもたちの中で出てきたところで、恐竜がいなくなってしまった理由を資料から探ってみました。
動画と読み物を合わせて調べていき、わかったことをつなげていきました。最初は隕石が落ちただけだったのに、それが繋がって植物や動物が生きていけなくなったのでは。と子どもたちの考えがつながっていきます。
次から次に影響していく様子を「ドミノみたい」と表現する子も。面白いですね。「死ぬ」という言葉だけだと直接原因があって死ぬことをイメージしがちですが、恐竜のように巡り巡って死んでしまうこともある。そんな発見がありました。
けれど、自然が豊かで、食べ物もいっぱいあるこの日本でも生き物の絶滅が起きたことがあるし、絶滅の危険がある生き物も多くいます。なぜなのでしょう。みんなで話し合ってみました。
・人間がたくさん取りすぎちゃったんじゃない?
・地球温暖化とかの影響かも
・病気になってたくさん死んじゃったのかも。コロナみたいに
・たくさん殺されちゃったんだよ
生き物自身が死んでしまう場合もあれば、他の生き物(人間など)に殺されてしまうこともある、そんなふうに考える子が多いようでした。
ただ、それは人間だけでなく「海外から来た生き物(外来生物)」によっても引き起こされているのです。
体格差が大きく違うと、小さい日本の生き物は負けてしまうことがあります。動画ではクワガタムシを例にして、実情を知ることができました。
さらには、同じザリガニ同士やクワガタ同士だけでなく、他の生き物にも影響を与える場合があることも知り、外来生物についての興味が少しずつ高まって来た様子です。
そこで、実際に私たちの身の回りにどんな生き物が暮らしているのか、みにいくことにしました。
行き先は井の頭公園。都内にある大きな公園で、池には多様な生き物が生息しています。
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フィールドワーク@井の頭公園
武蔵野市と三鷹市にまたがる井の頭公園は、大きな井の頭池とともに、さまざまな生き物がいます。
寒い時期ですが、池を泳ぐ水鳥を早速発見!
水に潜って何かエサを食べているのでしょうか。
なんていう鳥だろう?と話しながら見回すと、看板を発見。みんなで覗き込んで、どうやらカイツブリという水鳥らしい、とわかると「カイツブリって在来種だよね」という発言が。早速生き物へのアンテナが働いています。
到着がお昼の時間だったので、まずは腹ごしらえ。
場所を探している間にもさまざまな鳥が飼育されていて、みんなキョロキョロと見回していました。
それぞれの鳥の檻には生息地などの情報も書かれていて、「日本」という文字がない鳥は外来種!と発見しながら、どうしてここに来たのか、なんて話にも発展しました。
中には、日本から一度姿を消した「コウノトリ」もいました。
昔は多くいた鳥も、人が取りすぎてしまったり、環境が変わってしまったことで消えてしまう恐れがあることも資料から感じられます。
鳥の多さもすごいのですが、「水生物館」には井の頭公園でみられる魚などが展示されています。
こちらは昔の井の頭池の様子を再現した水槽。
水草が生えていいて、水は綺麗に澄んでいる、小さな生き物たちが気持ちよさそうに泳いでいます。
けれど、説明文には「かつての井の頭池」という文字が。今の井の頭池は?どうなったのでしょう?
歩いてみると、「少なくなった淡水の生き物」という看板が続く、、、
こんなに色々な魚が少なくなっている。掲示されている文章に「絶滅危惧」という文字を見つけ、「こんなに絶滅しそうな生き物がいるの!?」と驚いた発言が聞かれました。
そんな中に「都市の公園の池」という水槽が現れました。水草もなく、殺風景な水槽の中に大きな「カミツキガメ」や「オオクチバス」、「コイ」「ブルーギル」が一緒に詰め込まれていました。
これらは全て外来種、なんとカミツキガメは15年前に捨てられたという掲示も。ほんとは一緒に暮らせるのが一番だけど、海外の環境で暮らしてきた生き物は日本の環境だと「危ない」「怖い」生き物になってしまう?なんで日本にきたのでしょう?
疑問とモヤモヤはスクールに持ち帰ることにします。
その後、隣接する動物園も少しだけ見て今回のフィールドワークは終了。
歴史ある公園だからこそ、池に住む生き物の変化、環境の変化を見ることができました。さて、ここからはみんなが持ち帰った疑問をもとに「外来種」と「在来種」の関係と、現状を探っていくことにします。
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「外来種」と「在来種」
井の頭公園での疑問やモヤモヤを持ち帰ったキッズたち。「種」という言葉のアンテナを「在来種」「外来種」という言葉に向けてみます。
もともとは日本にいなかった生き物の「外来種」たち。かれらはどのようにして日本に来ることになったのでしょうか?
資料をみてみると、一口に「外来種」と言っても多種多様で、カミツキガメやオオクチバスのように他の生き物や人間に害を与えるものが問題になっているようです。
そこで、グループに分かれて気になった外来生物を調査してみることに。
1年生は、2年生からiPadで調べる方法を教えてもらいつつ、自分たちで調べ、まとめることに挑戦しました。
・アライグマってもともとはアニメで人気になって、海外から連れてきたんだ!
・オオクチバスってもともとは釣りのために連れてきたんだね。
などなど、人間の都合によって連れられてきた生物もいれば、荷物にくっついて偶然日本にきた生き物もいます。
「自分たちが飼いたくて飼ったのに、凶暴になったから逃したんだ」
身勝手な行動でさまざまな問題が起きてしまう、最悪、他の生き物を絶滅させてしまうかもしれない。人間が勝手に環境を変えてしまうことの恐ろしさが少しずつ見えてきました。
調べ始めると、「どんなところにいるんだろう」「何を食べているんだろう」「ここに書いてある動物ってなんだ!?」などなど、興味はどんどん広がっていきます。
最初は2年生の話を聞いているだけだった1年生も、少しずつ自分で本を手に取って調べ始めていました。
アライグマなどの動物が嫌いな「木酢液」
その文章を見つけたチームが「木酢液」ってなんだ!?と盛り上がっていたので、この前割り箸から作った木酢液がちょうど手元にあったので実物を嗅いでみることに。。。。
調べたことをお互いに共有しながら、外来種による問題点が少しずつ見えてきた子どもたち。ただ、在来種は外来種によってどんどん駆逐されて行ってしまう存在なのでしょうか?
今回のセントラルアイディアにも出てくる「生物多様性」についてさらに視点を広げていくために、高尾を中心に日本中で活動されている「高尾 虔十の会(けんじゅうのかい)」の代表「坂田さん」に会いに、高尾山へ向かうことにします!
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在来種の溢れる山「高尾山」
電車とバスを乗り継いで「裏高尾」へと向かいます。
坂田さんと合流し、挨拶をしたあとに手渡されたのは「ルーペ」
いきなりですが、近くに生えている植物をこのルーペで観察してみます。
ルーペの使い方と共に、ただ眺めるだけでなく裏返してみることで「胞子」の塊を見ることができたり、またその胞子のつき方についても観察することができたりしました。
「見れば見るほど見えてくる」、静かなともだちで学んだことを思い出しながら、みんなルーペを覗き込みます。
子どもたちの小さな疑問も拾って答えてくれる坂田さん。そのやりとりを見て他の子も発言していき、どんどん見つけることが楽しくなっているようでした。
フユイチゴ探しに熱中する様子
探し始める際に、坂田さんから「道から外れた斜面には無闇に踏み込まないように」と説明を受けました。理由を聞くと「人間が踏むことで、土が固くなり、秋に落ちた種の芽が出なくなってしまうことがある」とのこと。高尾山にはたくさんの動物がいますが、その動物たちと比べても私たちの体重は重く、私たちの想像以上に地面を押しつぶしているようなのです。
普段はどんどん進んでしまいそうなキッズも、「こっち行ってもいい?」と確認しながら探索を進めていました。
川沿いに生えている「シャガ」。これはかなり昔に海外からきた外来種、なのですが、日本の植生とうまく溶け合っていて、川岸が崩れることを守ってくれる存在でもあるそうです。人間が歩くからコンクリで固めてしまったけど、本当はシャガがこうした川岸を守っていて、シャガに任せていた方が周辺の環境は安定する、と聞くと、やはり人間の勝手な行動が気になってしまいますね。。。
冬の山、とはいえ侮ることなかれ。虫や動物は少なくなっていても、植物たちはしっかりと春に向けた準備をしています。
周りにある苔は他の植物の土台となり、生えている植物たちも春に向けた芽や体を作り、まるめているところ。
上記のシャガの例はあるものの、高尾山には外来種がかなり少ないのです。それは高尾の土壌がしっかりしていて、生物たちがイキイキしている。それによって山全体がしっかりとした生態系を作っており、外来の生物が入る隙間がないのだとか。
たしかに、みんなで一つのチームになっていて、それぞれの役割をしっかり担っているのならば、他の人が入る隙間は無くなってしまいますね。
外来種が強い!と思っていた子どもたちも、土や水などの環境が良ければ、在来種がしっかりと根付いていることを知りました。
そんな高尾山のお水は美味しい!これもまた、自然の中で水がしっかり循環しているからなのでしょう。
在来種と外来種の問題も、単に強い外来種が来ただけではなく、在来種たちが元気に暮らせる環境ではなくなっていることも大きな要因。
今回のフィールドワークで得た発見・疑問・モヤモヤ。それらをふりかえりつつ、
実際に起きている種の間の問題をもう一度整理しながら、生態系、生物多様性について考えてみることにします。
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生物多様性の保全
フィールドワークで持ち帰った発見・疑問・モヤモヤを再度言語化しながら、坂田さんと高尾山から学んだことをふりかえりました。
「生物多様性」という言葉を考えたとき、子どもたちから「生き物がたくさんいた方がいい」という発言が出てきました。この二つは同じ考えなのでしょうか?
発言を深掘りしてみると、「生き物の数がたくさんいた方がいい」という人と「生き物の種類がたくさんいた方がいい」という人が出てきました。
数がたくさんいることで、その種は無くならない
種類がたくさんいると、自然が豊か、という感じ
などなど、それぞれの観点で考えを話したところで、「生物多様性」という言葉を資料とともに紐解いてみました。
生物多様性の中には3つの観点がありました。
・生態系の多様性
・種の多様性
・遺伝子の多様性
それぞれの言葉を探っていくと、坂田さんの説明にさまざまなヒントがあったことを発見していきました。生態系、つまり生き物だけでなくそれを取り巻く環境も大切で、水や土地がしっかりしていると、そこに生きる生き物たちは強く逞しく成長できる。
高尾山はそうした土壌ができているため、外来種が入り込む余地がない、というのはこの生態系がしっかりと循環して支え合っているからなのです。
種の多様性は、先ほどの発言にもあった「生き物の種類が多いこと」ですが、種が多いと言うことは「食べる、食べられる関係(食物連鎖)」が簡単に壊れないことにつながります。たくさんの種類のエサがある状態は、もし一つの種が少なくなっても、他の種を食べて生き残ることができるのです。逆に絶滅する生き物が発生することは、その多様性がひどく不安定なものになることにつながります。
遺伝子の多様性、初めて聞く言葉で「ハテナ」が多く出てきたのですが、私たちは「ヒト」という種で同じ生き物ですが、それぞれが少しずつ違うところがあります。風邪をひきやすいひと、ひきにくいひと、という違いもありますね。
そうした違いが少しずつあることで、「ヒト」という生き物が多少の環境の変化でも絶滅しにくくなるようになっています。
そうしたことを学んだ中で、何度か出てきた「絶滅」というワード。以前にも出てきた言葉ではありますが、ここで改めて絶滅危惧種に着目し、それらがなぜ絶滅の危機に瀕しているのかを考えてみます。
単に調べていくだけでなく、わかったことを表現するために「ループ図」や相関図を用いて見ることにも挑戦します。
関係図を作りながら、本当はどのように(食物連鎖が)ぐるぐる回っていればいいのかを解き明かしつつ、どこに問題が発生しているのかを明確にしていきました。
外来種が入ってきたことで競合したり、駆逐されてしまうケースもあれば、人の行動によって数を減らされてしまうこともあることが見えてきました。
問題点が少しずつ見えてきたところで、私たちはそのために何ができるのか、なぜ守る必要があるのかを考えていきます。
ここからは3人1組のグループになり、1つの生き物に焦点をあてながら、その生き物を取り巻く生態系を整理していきました。
着目した生き物が外来種なのか、在来種なのかでループ図を作る視点が変わってくるのが面白いところ。
競合する外来種が出てきた「在来種の視点」だと、もともと回っていた食物連鎖のぐるぐるが壊されてしまったということが見えてきます。連れてこられた「外来種の視点」だとたどり着いた先で生きていくために食べるものを得た結果、問題が起きてしまったということが見えてきている様子。
それぞれのグループの内容を共有し合うと、少しずつ違った視点に触れることもできました。
調べたことだけでなく、その問題はそもそも「なぜ問題なのか」と理解を深掘りしながら、他者に伝えるために模造紙に問題の現状と考えられる解決策をまとめていくことに挑戦します。
サマプロなどで何度か模造紙に書く経験をしてきた子どもたちですが、文字の大きさや色の使い方、写真や絵を用いた構図、文章に頼らないループ図などを用いた表現などなど、いろいろな模造紙の使い方を提示し、その上で自分達の模造紙を作り上げていきました。
A3の紙に書いた資料をもとに書き込んでいきますが、模造紙のサイズに「みやすく」書いていくことがこれまたむずかしい。
書きたいことが大量にあるだけに、文章だけだとかなり窮屈で見難い内容になってしまう、ループ図ももっと細かく書きたいが、1つの単語が小さくなりすぎると、ループ図としては機能しない。
何度も書き直しながら、磨き上げていきました。
プレゼンではこれまで子どもたちが調査してきた「選んだ生き物の抱える問題」とそれに対する「解決策」を語り、模造紙に込めたメッセージを五七五形式の標語としてお伝えします。
お楽しみに。
【プレゼンの様子】
今回は3人ずつ、6グループに分かれてのプレゼンとなりました。
それぞれのグループで一つの生き物を選択して、その生き物を取り巻く生態系と問題をループ図を用いて表現、そして問題の解決策を提示しました。
テーマ最終週は何度も語っては内容を磨くことを繰り返しつつ、模造紙も作り上げていきました。
今回取り上げた生き物たちは、人間の視点からみると、生態系に問題を抱えています。その問題点をうまく伝えることができないと、なんでその生き物を守る/対策する必要があるのかが伝わりません。ただループ図の説明にならないように、しかし考えたことのみを伝えるプレゼンにもならないように、少しずついい塩梅を探っていきました。
「ふりかえり」では、まずグループごとに今回のプレゼンまでのグループのGOOD&BETTERをふりかえりました。
1、2年生の立場が違うと、ふりかえりの視点も変わってきます。
・2年生と一緒に調べてまとめることができた
・指示された模造紙のなぞり書きや、写真を切って張った
という一緒に取り組むことが多く出てきた1年生に対して、
・指示を出さずに作業を進めてしまって、僕だけでやってしまうことがあった
・話すパートをちゃんと分けて練習することができた
など、自分達が動くだけでなく他にも目を向けて進めることが難しいという意見が多かったのが2年生。
また、テーマの最初の頃に話し合った「相手への声かけの仕方」についても、どうやったらびっくりさせすぎないのか、相手が嫌な気持ちをしないように伝えられるのかを考え続けてきました。
相手のことを指摘するのは簡単ですが、同じことをしてしまう自分もいる。けれど、お互いが警察のようになって取り締まり合うようなギスギスした場所が居心地いいとは思えませんね、
お互いが話しやすくなるような場づくりはどうしたらいいのでしょうか。アセンブリや朝の会などたくさんヒントは近くにあります。
テーマ学習では「生き物」を主軸にして生態系を考え、そこを取り巻く問題を考えてきましたが、子ども達と意識してきたことの一つは問題の原因を明らかにすること。
「一方が困っている」からもう一方が悪い、というわけではないケースはたくさんあります。現にテーマ期間中にも喧嘩が起きて、分析してみるとどうやら一方的な暴力ではないことが見えてきたことも、、、
問題と現状がわかってくると、そこからいろいろな解決策も考えられますね。生物多様性という観点は人間が決めたものであり、それをどのように保全していくのかは、まさしく私たちに委ねられた大きな課題となります。
今後出会う問題にも、さまざまな視点で見て考えていき、お互いにとって居心地の良い解決策を探っていってほしいと思います。
【アウトプット:ポスター(例)】
KO
(参考) TCSテーマ学習について、以下よりご覧ください。
・2022年度 年間プログラム(PDF)運用版
・テーマ学習一覧表(実施内容)