【探究領域】時空因縁
【セントラルアイディア】未知のフロンティアの開拓は、私たちの未来を広げる。
<テーマ学習> レポート week 1
2021年度のテーマ学習も4つ目に入ります。今回は時空因縁の最終テーマである「銀河鉄道に乗って」に5,6年生が挑戦。テーマのセントラルアイディアは、
「未知のフロンティアの開拓は、私たちの未来を広げる。」
「銀河鉄道に乗って」は、テーマ学習の6年間のカリキュラム中、探究領域 “時空因縁”の最終テーマに設定されていて、時間軸は未来、空間は宇宙という、見えないものをいかに理解し、想像力を膨らませて未来を創るか、ということを6週間かけて取り組んでいきます。
さて、テーマ初日、テーマタイトルを見るなり、「あ、宇宙のやつでしょ!」とピンときたキッズたち。
「お、宇宙のやつって?」
ということで、初日は「宇宙」について知っていることを聞いていきました。
「宇宙は無限に広がってるって聞いた!」
「でもだとしたら地球は宇宙のどこにあるんだろう?」
「ブラックホールはなんでも吸い込んじゃうんでしょ」
「でもそしたら全部吸い込んで星は一つもなくなっちゃうんじゃないの?」
「ブラックホールが撮影されたってニュースでみたよ」
見えない天体と言われているブラックホール。それは本当にあるのか?なんであるって言えるのか?子どもたちの先行知識によって、更に疑問が増えていきます。
話を進めていくと、
「宇宙に星があるのは信じられるけど、宇宙人がいるのは信じられない。だって、宇宙人がいるなんて都合がよすぎる気がする」
という所から宇宙人の話へ。
「生物が生きられる星は少ないと思う」
「いや、ヒ素に対応できる人間が進化したみたいに、その星で生きられる進化をすることだってあるんじゃない?」
と、今年度最初のテーマである「似て非なるもの」での学びから仮説が立てられる場面もありました。
また、
「宇宙のことを知ってもそれで終わりでしょ?そんなことより地球のことをもっと知らなきゃだめでしょ!」
視点を変えると、たしかになぜ宇宙を知る必要があるのか?地球のことだって全てわかってるわけじゃないのに…。
そんなモヤモヤも含め、未知の空間である宇宙に対しての様々な意見が出てきた初日。この初日に出てきたキッズたちの意見も踏まえて、まずは「ブラックホール」と「宇宙人(地球外生命)」にフォーカスを当てて、インプットを進めていくことにしました。
最初に教材として読み進めていったのは「宇宙のかけら」という本。
可愛らしいイラストとわかりやすい文面で宇宙について解説してくれている科学絵本です。
この中からブラックホールについて書かれている箇所を読み解き、ブラックホールについてわかったこと、更に出てきた疑問をまとめていきました。
とても読みやすい文体ではあるけれど、読めば読むほど、わからないことが増えていく…!見えない天体であるブラックホールは、特に概念で理解しなければいけないことも多く、
「(ブラックホールに吸い込まれると)自分の体がスパゲッティみたいになっちゃうってどういうこと?」
など、意味はわかるけどイメージがしきれないことが次から次に出てきます。そこで、よりインプットした知識をイメージしやすくなるよう、ブラックホールに関する研究を追い続けたドキュメンタリーを見てみることに。
理論の中で発見されたブラックホールが、様々な学問によって少しずつ解き明かされていく様子にキッズたちも興味津々です。
そしてドキュメンタリーのラスト、ブラックホールが撮影された瞬間は、自然と拍手が起こっていました。調べれば調べるほどわからないことが増えていった経験があったからこそ、仮説を積み重ねて、ブラックホールを観測できた成果に自分たちの経験と思いが乗ったのではないかと思います。
その後、振り返りをすると、
「星の生涯が終わるってどういうこと?」
「星が無限に縮むってどういうこと?」
「無限に縮むなら、最後はなくなっちゃうんじゃない?」
と更に疑問が増えていった他、
「月面に置いたテニスボールを観測できる技術があるなら、他の研究にも役立ちそう!」など、なぜ宇宙開発に我々地球人が挑戦しているのかということにも関連する気づきも出てきました。
学びを重ねるたびに謎が増えていった第1週目。次週は更に宇宙について調べつつ、どうして我々は宇宙の研究をするのか?宇宙に行く理由ってあるのか?その必要性は?を考えていきたいと思います。
YH
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(参考) TCSテーマ学習について、以下よりご覧ください。
・2021年度 年間プログラム(PDF)運用版
・テーマ学習一覧表(実施内容)