【学年】 2年生
【探究領域】自主自律
【セントラルアイディア】我感じるゆえに我あり。
<テーマ学習レポート>
テーマ(G2)「五感のグルメ」week3(個別)
2週にわたって、様々な情報を”五感”を使い、受け取ってきたキッズたち。
それらをより知覚していくため、五感でハンティングした情報を「言葉にかえて表現していく」ことも、重要なミッションです。
そこで、ひとつめの表現方法、オノマトペを紹介。
ふわふわ、バリバリ、トロトロ、つるん、などなど物事の状態や状況を音に模して表現する言葉ですよね。日本語にはこのオノマトペが特に充実していて、日常生活になくてはならないほど、重要な言語表現ともいえます。
だからこそ、これまでも当たり前のようにオノマトペを使っていたキッズたち。その証拠に、自分たちがこれまで書いてきたワークシートを見返してみると、、、「グチャグチャ」「グニュッ」「ガガガ」などなど、オノマトペの宝庫。「知らないうちに使っていたなんて!」とびっくりしていました。
続いて、なにかに例える「比喩表現」も紹介。
こちらは、「読む」の時間でもたびたび出てくる表現方法なので、キッズたちも耳慣れた言葉です。
今回は、森山典子さんが書いた「いとしいたべもの」という本から、「オムライス世代」という章をみんなで読み合わせ。
臨場感溢れる表現ばかりで、読みながら「お腹すいた〜」「喉かわいた〜」と口々に感想をいい合う様は、まるで目の前にライブキッチンが繰り広げられているかのよう。どんな感覚を使った表現があるか、真似したい比喩表現も併せて、マーキングしていきました。
また、会席を食べながら2回目のグルメレポートにも挑戦。
みんなでその様子を見ながら、一人ひとりどんなことを話していたのか、どの感覚が働いていてどの感覚が働いていなかったかを含め、分析していきました。
次はいよいよ、五感のグルメ〜料理の達人編〜で、自分たちがつくったものを食べて、その時感じた気持ちをその場で表現することにチャレンジします!
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<テーマ学習レポート>
テーマ(G2)「五感のグルメ」 week4・5・6
さて、テーマもいよいよ後半。
これまで自らの”五感”を使い、それぞれの器官からどんな情報を受け取っているのか、「無意識を意識」しながら様々な発見を繰り返してきました。
その流れで、ハンターたちにこんな質問をしてみました。
「下の写真だったら、どっちがおいしそう?」
「盛り付けの妙」ではありますが、右のほうが、バランスよく見た目も鮮やか、綺麗に盛り付けてあります。しかし、「左のほうが作りたてで美味しそう!」なんて答えるキッズもいて、まさに感覚の個人差をまざまざと感じる瞬間となりました。ただ、料理は舌だけで食べるものでなく、実は目でも食べている。そのため、盛り付けはとても大切なポイントになってきます。
なぜなら、我らグルメハンターたちの最終ミッションが、「自分たちで料理し、その様子を五感を使ってレポートする」だから!
そこでまずは、中野ブロードウェイの中にある「野方青果」さんへ、買い出しにいくところからスタートしました。
いつもはスーパーで野菜を買うことが多い、というキッズたち。しかし野方青果さんに行ってみてびっくり!平日の昼間なのにお客さんでごった返していて、「こんなに混んでいる八百屋さんは見たことがない!」と驚いていました。
購入したのは、真っ赤に熟れたプチトマト。ぷっくら丸々太った茄子。ゴロンとしたじゃがいも。黄色く色づいたかぼちゃ。そして、シャキッとしたサラダほうれん草です。「食の5色」を意識した材料でサラダをつくり、「料理の達人」を開催することにしました!!
今回、達人としてお呼びしたのが、創作フレンチのお店を出していらっしゃるMさん。なんと、1年生のKくんのお父さんです!
といっても、調理を担当するのはキッズたち自身。家では食べる専門だとしても、今回は自分たちがやらねばサラダは完成しません。レシピをみて、道具や材料、作る手順などを確認していき、その様子をMさんが面白楽しく見守りサポートしてくださいました!中でも、じゃがいもの千切りの裏技を教えてもらったキッズたち、「わぁ!Kくんのお父さん、天才ですね!」ですって(笑)
そしてようやく、出来上がった10種類のメニュー。
自分だけのオリジナルの一皿を盛り付けしていったのが、こちらです!
ちなみに、これがシェフMさんの盛り付け。
ただ並べるだけでなく、お皿をキャンバスに見立てて様々な形をとり、立体的に見せたり胡椒でデザインしたりと、溢れる技に脱帽。さすが、プロの技!!
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さて、ここからプレゼンに向けていよいよアウトプットへ。
料理をつくって食べながら、いかに五感が働いていたか?を振り返ります。
「茄子を焼いているとき、汗が背中を流れていくのを感じた」
「じゃがいもをゆでているとき、メガネが曇るほど湯気が出ていた」
「サラダほうれん草が、ゆでる前はゴムみたいな触感だったが、ゆでたらつるつるになった」
など、いろんな情報をハンティングできた模様。
そこで自分自身が感じた情報を整理し、動画に合うような原稿を、個々で考えていきます。
その言葉で、伝えたいことが伝わるかな?
その口調で、伝えたい気持ちが伝わるかな?
何度も何度も書き直し、動画に合わせてさらにアフレコを磨いていきます。
しかし大切なのは、カッコイイことや、それらしいことを言うことではありません。
「あなたはそのときどう感じたの?」その気持ちを、素直に出すこと。
そう伝えると、ふっと力が抜けたように、「原稿なんか見なくてもいいんだ!」と、思ったことを自分の口で語ることができ始めたキッズたちでした。
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6週目には、再び達人の授業を実施。グルメハンターとして感情表現をバージョンアップさせるため、ナレーターの伊藤さんをお呼びしました。
最初は緊張気味だったキッズたちも、次第にリラックス。ゆっくり話すことで、一語一語がとても聞き取りやすいキッズ。声の高低や大きさを意識して、聞き心地が増したキッズ。ボディランゲージを取り入れて大胆に表現するキッズなど、それぞれの持ち味がじんわりと出てきました。
最後には、ボンドと調味料でつくった「五感のグルメ」というタイトルをみんなでつくり、動画が完成!
いよいよ残すはプレゼンです!
MK
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(参考) TCSテーマ学習については、以下よりご覧ください。
2018年度プログラム_基本形 ・ テーマ学習一覧表_実施版