【学年】5・6年生
【探究領域】時空因縁
【セントラルアイディア】創造の原動力が想像である。
3週目、想像力を膨らませるために訪れたのは、宇宙の謎に挑む「国立天文台」。ここは、宇宙のさまざまな現象の観測と理論研究を進めている場所であります。今回インタビューに応えてくださったのは、理論研究の中でも、シミレーション天文学を専門とする”天文シミュレーションプロジェクト”研究員の脇田茂さん。天文学の種類から研究分野に至るまで、丁寧にお話してくださいました。
見たことがないものについて、「それって本当なの?」と思うことが多く、何をもって真実とするのかという質問に対して、観察天文学・理論天文学・シミレーション天文学を行き来することで、仮説の整合性を高めていくとのこと。見えないものが見えたらどうなるか、コンピュータの中に宇宙を再現し、実験的に天体現象を研究するのが脇田さんの仕事。子どもたちの興味のある”ブラックホール”については、「おそらくあるだろう」とのこと。でも、ワームホールやホワイトホールは想像の域であり、天文学外だという話に「そうなんだ」と意外に感じたところでありました。
データ解析をしている部屋、CfCA計算機室にも案内してくださいました。重力多体問題専用計算機GRAPEと、中小規模のシミュレーションを行う計算サーバが作動している状態で見ることができました。「周りの扇風機は?」「これは何?」といった質問にも、一つ一つ応えてくださっていました。
「思っていたよりずっと広い。」敷地内には、望遠鏡がいくつも展示されています。回っていると、偶然にも上映開始5分前で席が空いているから見ていけるよと声をかけていただき、4D2Uドームシアターに飛び入りで入ることができました。実はこのシアター、事前に予約したかったのですが、インタビューとセットでは予約できないという見学条件があり、断念していたものでした。見られてラッキーでした。
シミレーションにより解析された宇宙の状態を立体的に感じとることのできる映像で、プラネタリウムとは一味違った体験でした。脇田さんのお話のあとだっただけに、これがシミレーションなのかとつなげて考えることもできたことと思います。
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さて、週が進むごとに今までの見たこと、知ったことを参考にしながら、「こんなストーリーはどうか?」と個別にストーリーラインを作成し、持ち寄りました。
一番みんなの「いいね」を得られたストーリーラインを参考につくっていくことに決めたものの、どことなく予想できそうな展開になってしまい、創造することの難しさに直面。プレゼンの評価として葵が大変だったと振り返っていたのはこの部分。進まず時間ばかりがすぎていきます。
思わぬ発想や大胆な仮説は、何もないところからよりも、身近なものの掛け合わせや、あったらいいなといった理想、こんなことあるわけない非現実的なものから生まれることも。考えていて楽しい部分でもあります。
プレゼンに間に合う?と焦る気持ちの中、バージョン1ができたのはプレゼン3日前!
それから読み合わせ、立ち位置確認をしながら、話の辻褄を調整したり、台詞を増減したりして、SF劇を創っていきました。
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