【学年】1年生、2年生
【探究領域】共存共生
【セントラルアイディア】禍福は糾える縄の如し。
私たちが暮らしている地球の自然とは、いったいどのようなものなのでしょうか?
「表裏一体」とテーマタイトルを書くと、2年生が声を出してすぐに読み始めました。
「おもてうらいったい??おもてとうらがいったいってどういうこと〜?」
「あ!しょうぎっておもてとうらが一体じゃん!」「あ!じゃあトランプもそうじゃないの?」
「”一体”って同じっていう意味なの?」と、一年生。
こうやって上級生が自然に学びを引っ張っていくところが、複学年で行うテーマ学習の醍醐味です。
「じゃあ一体ってどういう意味か語れる人いるかな?”ぼくはこう思う、”みたいな感じでいいよ。」と、私。
「一体ってことはつまり表も裏もないってことなんだよ。だから例えばオセロみたいにさ。」
「じゃあ地球も表も裏もないはずだから表裏一体なの?」と一年生。実にいい感じです。
「え?でもブラジルは裏側って聞いたことあるよ!」
「いや、でもブラジルからしたらそれは表でしょ?だから本当は裏も表もないってことなんじゃない?」
「ああ、そっかー。」
こんな流れからテーマ学習初日が始まっていきました。
まずは”自然の恵”、そして”自然のこわさ”という両面から子どもたちが知っていることを聞いていきました。
1・2年生ともにどんどん意見が飛び出します。
そしてある子が「雨って恵だよね。雨のおかげで花が育つもん!」と発言してくれたところから議論がいろんな方向に展開していきました。
「あと木もね!」「草もね!」「野菜もー!」「果物もー!」
「でも私は雨きらいー。だからあんまりありがたくない〜。」
「それに大雨になったら電車とまっちゃうよ!」
「そうだ!そうだ!大雨になると洪水にもなっちゃうんだよ。」
「しかも台風になったらもっと大変だよ。」「台風ってなに?」
まさにこれから6週間かけて探究していく自然のありようについて大切な観点が湧き上がってきました。
つまり、恵だと捉えることができる雨も、ある境目を越えると私たち人間にとっては脅威に変わるということです。
1・2年生合わせて13名が集まると、彼らがすでに知っていることだけで十分な情報があることに、議論を終えてメタメタマップを眺めてみるとビックリ。
土砂崩れ・火山・活火山・休火山・死火山・江戸の噴火・雷・たつまき・なだれetc…..
しかしまだ今の段階では知っている・聞いたことがある情報に過ぎません。
これから、私たちが常に恩恵を受けている自然についてどのようなきっかけがあると脅威に移り変わるのか、それはなぜ起こるのか、そして人間はそのような自然とどのように共生してきたのかということを学んでいきます。
YI