[6年生]
商店街が抱える問題点を落語調の小咄にまとめ、発表するという大
胆な挑戦をした男の子。
小咄は、店主同士のやりとりネタを中心に、写真をうまく織り込み
ながら、聞き手の興味をひくストーリーに仕上がっていました。
前日の深夜まで練習した甲斐があったようです。
ペットの殺処分に対する問題意識から、人とペットの関係性のある
べき姿とそれに向けて自分たちができることは何かをテーマにプレ
ゼンした彼女。
プレゼン直後、本人は緊張で何を話していたか覚えていないと語っ
ていましたが、そんなそぶりを感じさせない堂々とした発表でした。
同世代の子ども達に比べ、圧倒的なプレゼンの場数を踏んできた二
人の底力を見せつけられた気がしました。
ただそれだけに残念だったのは、ブース発表の物足りなさが際立っ
てしまったことです。オーディエンスを意識した見せ方、伝え方に
対するこだわりが少し薄かったように感じました。
これまでのテーマ学習で仲間達との共同作業を通じて、一人では到
達できなかったであろうレベルの成果が生み出されることを肌で実
感してきた二人にとって、今回のエキシビションの成果は決して満
足いくものではなかったことでしょう。
個人プロジェクトであるエキシビションでは、グループワーク時に
は見えなかった自身の力不足を否が応でも突きつけられます。
「エキシビションも映画製作ももう一度やり直したいんだよね。。」
以前にふらりとスクールに遊びにきたある卒業生の男の子の一言が
印象に残っており、思い出されます。
あの時こうしておけばよかった、今ならこうできるかも・・・
実は無念さや後悔こそが学びの原動力なのではないか、エキシビシ
ョンを通じて、そう思うようになりました。
今回の経験は苦いものだったかもしれませんが、きっと今後の二人
の学びの礎になることでしょう。
スクールを巣立ち、学び続ける人としての第一歩を踏み出した二人
をこれからも精一杯応援し続けたいと思います。
HY
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