[5・6年生]
身の周りにある自然や科学技術の仕組みと価値について学ぶ「万象究理」の探究。
今回のテーマでは、普段何気なく使っている自分の「からだ」に注目し、
どうすれば運動器官をうまく動かせるかという疑問に対し、科学的アプローチで迫ります。
テーマ初日、目的も告げられずに、いきなり車に乗せられた子ども達。
車で走ること15分。到着したのはODD(街)でも訪れた和田堀公園のグラウンドです。
「これから、50m走とソフトボール投げをするよ。」
「えーーーっ!」
子ども達もある程度は予想していたものの、まさか本当に走ることになるとはといった感じです。
まずは5メートルおきにコーンを置き、一人ずつ走ります。
ビデオカメラの位置は子ども達と相談の上、真横からと正面からの2方向で撮影することにしました。
今年の5・6年生は9人の大所帯。てきぱき動かないと時間ばかりが過ぎていきます。
そして、次にソフトボール投げの撮影です。
子ども達のアイデアで、投げる前にボールの握り方もビデオカメラで押さえておくことにしました。
いきなりの運動に驚いたものの、子ども達は想定外の外出を楽しんでいる様子でした。
翌日は撮影したビデオの確認から始めました。
自分の体の動かし方を客観的に見る機会はほとんどないため、みな興味津々。
「Tくんは前傾姿勢をキープして走ってるよね。」
「Mちゃんはひじを伸ばしたまま走ってるけど、曲げたらもっと早くなるんじゃない?」
「歩幅が大きく取る子もいれば、歩幅は小さくとも脚の回転が速い子もいるなあ。」
客観的データを用いることで、子ども達一人一人の走り方の特徴の違いが浮かび上がってきました。
続いて、ソフトボール投げの確認です。
「Kくんのボールの握り方は野球と同じなんだね。野球ボールより大きいソフトボールでは
逆に投げにくくないのかな?」
「ボールの弾道が人によって全然違う!」
走り方も投げ方も9種9様。
それぞれの違いを見比べることで、いかに速く走るか、またいかに遠くまで投げられるかを
実現するために調査すべきと思われる項目の要素が次々と挙がってきます。
そして、皆の興味関心が深まったところで、今回のミッションをホワイトボードに
大きく書き出すことに。
『自分の身体を意識して動かせば、運動能力を高めることができることを実証せよ!』
万象究理のテーマに取り組む探究者として、科学的アプローチを実践して、(運動記録の)自己記録を
塗り替えよう!の掛け声のもと、子ども達との追究が始まりました。
YI/HY
※TCS2011年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。