【探究領域】社会寄与
【セントラルアイディア】私たちはおかげさまで生きている。
<テーマ学習ふりかえり>
一人ひとりに、伝えたいという気持ちが言葉に現れていました。堂々と、大きな声を心がけ、自分の言葉で語ることができていました。そして、みんなで作ったマップを、みんなで伝えようという一体感もあり、1年の成長を感じられる立派なプレゼンでした。
プレゼンの日の午後はクラスごとのふりかえりタイム。まず、自分たちのプレゼンを見て自己評価をした後に、オーディエンスからの評価を聞きました。
多くの方から、ハッキリと話していたのがよかった、大きなマップがよかったとの声をいただきました。
一方で、上級生からのアドバイスには、Q and Aのときの姿勢が多くあげられていました。自分たちが言い終えてホッとしてしまうけれども、まだプレゼン中。下を向いたり、隣とおしゃべりなどしないでいたいと次の課題となり、こうした、ほかの人からのフィードバックを素直に受け入れていました。
そして、このテーマ学習を経て、自分の中で、考え方が変わったこと、発見したことをふりかえっていきました。
・気付いたらありがとうっていってるから、ありがたいことはいっぱいあることがわかった。ありがとうってあんまり使っていないと思ってた。実は思わず使っちゃってる。
・思っていたよりもすごく多かった。外には3こくらいかと思ってたけど、12こくらい見つかって意外だった。まだまだある。おかげさまっていっぱいあるんだ。
・前はあんまりできなかったけど、ラブを発揮できるようになった。ありがとうを言う人、言われる人になった。弟とのけんかが少なくなった。
・うそ、バカにする、暴力、自慢、嫌がらせとかは、ありがたくないことがわかった。
・ありがとうはあるのが普通じゃ無いって意味だってわかった。
・ママがお弁当つくってくれるおかげでおいしく食べられる。これがかげだって、わかった。
・ありがたみを探すのは難しいんだなーって思った。
・ありがたみがないことってあんまりないと思った。否定しないって大変と思った。かげって2つ漢字があるのがわかった。おかげさまって世界にいっぱいあると思った。ありがとうっていっぱいいうようになった。
・おかげさまのない世界は、やさしさがないことに気づけた。好きな食べ物つくってくれたとき、ありがとうって言えた。いつもよりお母さんがうれしくなってたように見えた。
・日常でやってもらったことを覚えておくと役に立つ。覚えていれば、お返しができる。
・ありがとうのことなんて考えたこともなかったけど、考えるようになった。
・筆写道が面倒ではなくなってきた気がする。前は「なんでするの?」って意味がわからなかった。字をきれいにするため、ことわざを覚えるって、ためになるってことがわかった。これがかげ。
・病院のありがたみ。前は普通って思ってたけど、ありがたいと思える。
・うそのありがとうを言わなくなった。思ったときに使うようになった。本当の意味がわかったから。洗濯、料理、掃除は見つけにくかった。
6週間で、認識が変化していった様子が窺えます。
最後に、セントラルアイデアについて、今、思うことを聞いていきました。
「私たちはおかげさまで生きている。」
1、2年生たちの共通の意見としてあったのが、いかにおかげさまが多いかという驚きでありました。
そのため、まず、ピンとくることは、「自分たちの生きる世界にはおかげさまがいっぱいある。」ということ。
次に、「生きている」という言葉から連想したのが、生きている間、人生という言葉。生きている間は、おかげさまがいっぱいある。おかげさまに囲まれて育つ。おかげさまが必要。という発言が出てきました。
また、「おかげさまで生きている」というのが、「自分がおかげさまになって生きて、お返しをもらっている。」と考えた子もいました。
すると、「赤ちゃんはおかげさまだらけ。」という意見があがり、生きている最初は、おかげさまだらけで、だんだん自分もおかげさまになってお返しするのでは?という話に。
でも、一方で「生まれてくれてありがとう」と思われていることも、「I am Special,YOU are Special.」を学んだ1、2年生たちは知っています。
「ということは、おかげさまになりあっている?」と話が発展。さらに、
「でも、かげだから見えない「おかげさま」もある。とくに、身内になるほど、見えにくい。あたりまえになりがち。」とのこと。
そして、「おかげさま」という言葉自体が敬語であり、相手のことを考えた意味が入っていることもふりかえっていきました。
おかげさまでない世界は、乱暴な言葉、迷惑、けんか、メリハリがない、自分だけの世界。おかげさまの世界にいたいけど、実際は、その間にいて、いったりきたりしている。プレゼンの総評でカズさんからのお願いにもあったように、おかげさまの世界で、自分がおかげさまになれる存在を目指したい。なんとも濃いふりかえりとなりました。
テーマ学習は終わりが始まり。これからも「おかげさま」の心で「おかげさま」と思われる存在になっていけることを期待しています。
AN
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(参考) TCSテーマ学習について、以下よりご覧ください。
・2020年度 年間プログラム(PDF)運用版
・テーマ学習一覧表(実施内容)