特定非営利活動法人 東京コミュニティスクール

東京コミュニティスクール

03-5989-1869

school@tokyocs.org

〒164-0001

東京都中野区中野1-62-10

東京コミュニティスクール

「顔にかいてありますよ」1年2年生 テーマ学習 レポート3

【探究領域】意思表現
【セントラルアイディア】人の心は表情と仕草で表現される。

<テーマ学習>レポート

2週目までは、自分の気持ちや心に思うことを、感性のままに”表情”と”仕草”で表現することに挑戦してきました。

しかしテーマ中盤の3・4週目では、そこからさらに一歩進み、まさに「目には見えない気持ちや心」を表現するために、自分の中でその概念をどう言語化するのか。そこにチャレンジしていく期間としました。

TCSに通う者であれば、全員が知っているであろう、いや知っていてほしい大事な概念があります。

それこそが、「TCS SPIRIT」ですね。”Playfulness(遊び心、熱中、面白がる)”、”Ownership(主体性、責任感)”、”Resilience(しなやかさ、たくましさ)”、”Confidence(自信、信頼)”、”Harmony(調和、やりとり)”、”Love(愛、優しさ)”の6つがあり、学び続け、創造し続ける私たちの人生の基盤となるものでもあります。

2年生は耳にタコができるほど聞いているかもしれませんが(笑)、1年生となると、覚えているような覚えていないような。でも2年生だって、どれだけ理解しているかと問われるとあやしい・・・それくらい漠然としたものとも言えます。

というわけで、まずは「TCS SPIRIT」と呼ばれているものはどれだけあるか?それを全部言えるか?そのうえで、一つひとつのSPIRITがどんなものか、まずは自分なりの言葉で説明するところから始めていきます。

例えば、Confidenceについて話していたときのひとこま。

キッズ「Confidenceっていうのは、信じるっていう意味があるよね」
私「なるほど、じゃあ神様を信じててお願いします!ってお祈りするのも信じるってことだよね」
キッズ「いや、それは違うんだよ!!」
私「え、そうなの?なんで?」
キッズ「お願いします、ってなんか”欲しい”みたいでしょ?そうじゃなくて、自信みたいなことなんだよね」

Englishプレゼンで頑張って語ること、フェスタやミラハイなど人がいっぱいいる前で、恥ずかしいけど自信を持ってパフォーマンスをすること、そうやって自分があきらめないっていうことなんじゃないか、と子どもたちは語ります。

キッズ「でも、自分だけじゃなくて、人を信じるっていうこともある。それを信頼っていうんだけど、それもConfidenceだと思うんだよね」なんて語る子も現れるわけです。

これこそが、異年齢(復学年)でテーマをやる醍醐味!いろんな知識や解釈を持つ子どもたちが、ブワーッと話をしていく中で揉みに揉まれ、自分たちなりの共通概念が磨かれ、構築されていく時間でもあります。

同じように、「Love」というのは、愛とかやさしさだと語る子。愛があるっていうのは、人にこうしてあげたいなぁって思う気持ちだよね。愛があるからこそ、その人のためを思って怒るというのも、Loveになるんじゃないか。ということは、Ownershipにも近いって言えるんじゃない?

「Ownership」は、自分から行動する、リーダーシップだと思う。でも、本当はやりたくないのに、やるというのはOwnershipとは言えないんじゃないか。だったら、言われたからそれをやるっていうのもちょっと違うよね。

なんて、一人ひとりがスクール内外で感じた場面や状況を語りながら、実体験と重ね合わせていくことで、SPIRITの認識がどんどん深くなり、そして視野もどんどん広くなっていきます。そのうえで、

・TCSで、最近誰かがSPIRITを発揮している(していた)場面
・自分がこれからもっと発揮していきたいSPIRIT
・友達がこれからもっと発揮していったらいいと思うSPIRIT

についても語っていくことにしました。

一人ひとりが現時点でこれからもっと発揮していきたいと思っているSPIRIT を挙げてもらいました。

同時に、ともに学び、遊び、一緒に成長している仲間たちから、「この子がもっと発揮するといいなと思うSPIRIT」についても聞いていくと、、、

「〇〇は、言葉がきつかったり都合が悪いときにおこっているように感じることがあるから、もっとLoveを発揮してくれるといいな」

「〇〇は、自信を持って意見を言えないことがあるから、Confidenceが発揮できるといいんじゃないかな。そうしたらすんごい成長ができると思う」

「〇〇は、とても優しくてLoveが溢れているから、それをさらに発揮しつづけてほしいな!」

中には、言われた本人にしてみたら「耳が痛い」と思うような視点もたくさん出てきました。けれど、自分のことをよく見てくれている仲間からの愛のある言葉だからこそ、「たしかに」「自分そういうとこある」と、子どもたちもありのままの自分を振り返って、受け止めようとしている姿がとても印象的でした。

このSPIRITを知っただけ、理解しただけではなんの意味もありません。実際に発揮できるか、そうするとどんな行動になるだろうか、
いよいよプレゼンテーションに向けて概念を身体で表現していくチャレンジに進んでいきたいと思います!

ちなみに、1・2年生でHarmonyを発揮できるか実験をやってみました!
みんなで手をつないで一斉に飛び上がり、同じタイミングで着地できるかどうか!?

これが現時点でのHarmony(笑)、ここから磨いていこう!

MK

(参考) TCSテーマ学習について、以下よりご覧ください。
2020年度 年間プログラム(PDF)運用版
テーマ学習一覧表(実施内容)

Comments are closed.
アーカイブ