【学年】5・6年生
【探究領域】時空因縁
【セントラルアイディア】創造の原動力が想像である。
初回は、宇宙と聞いてイメージすることや知っていることなどを話していきました。
「宇宙のことって話したらキリがない」と言い出すほど、宇宙人や未来人、宇宙のとなりには宇宙がある?と、思いを馳せることはいくらでもできてしまいます。それほど、私たちは知らないことが多くあり、可能性が秘められていることを感じさせられます。
今後、実際に知り得ている科学的事実に触れていく中で、さらに想像を膨らませていきます。
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テーマ前半は、いわばインプット中心。現在、宇宙について解明されている科学的事実にはどのようなものがあるのか、資料にあたっていきます。本、雑誌、ネット、新聞、テレビ等々、意識すると宇宙関連の情報が溢れていることに気づかされます。
とある一人が、「こんな記事見つけた」と新聞の切り抜きをシェアしてくれたので、その日のネットニュースを見てみると、「米国人飛行士を月面に送り、そこに火星探査の基礎を置く計画」が発表されていたなど、日々新しい情報が入ってきていることも見えてきます。
特徴のひとつとして、通常はイメージしにくい規模の数字がよく出てきます。上記の記事には「2545光年」という数字。光の速さでも2545年かかる遠さ。2年前に発見されたプロキシマケンタウリ星の惑星プロキシマbは地球から近いといっても、その距離は4.2光年。今、その星を見たとしても、それは約4年前のプロキシマbの姿になると考えると「あー、そういうことか。」と納得できたような、できないような、感覚が掴みにくいところです。
ケンタウリ星という名前に「ケンタウル祭!」と反応する5・6年生。宮沢賢治はケンタウリ星の存在を知っていたのでしょうか。ギリシャ神話からの抜粋とも言われています。「星の名前はギリシャ神話に関係しているのが多いのはなぜだろう?」と呟いた一人は、ケンタウロスのほかにも、ネメシスが気になると言い出します。
その流れで「ぼく調べてくるよ」といった別の一人が、翌日ネメシスのことを語ってくれました。小さな恒星であり、2009年に NASAが探査機を飛ばしているがまだ発見されていないとのこと。手塚治虫が監訳しているネメシスの本を見つけたと言います。内容まではわからなかったというので、その場で確認してみると、ネメシスは太陽の双子で、それが彗星の起動を乱し地球に衝突、恐竜が絶滅した要因という説があるといった内容でした。ここで、以前子どもたちが耳にしたことのある「ネメシスは第二の太陽」という言葉が繋がってきます。
太陽が双子の連星だったかは、国立天文台でも研究されているようです。そう、明日はこの国立天文台に見学に行きます。インタビューに応じてくださるのは、天文シミュレーションプロジェクト室の研究員の方です。どのようにして星が誕生したのかをシミュレーションしながら解析している現場に伺えるのも、何か繋がりを感じます。
さらには、Eテレ「100分で名著」で、番組初のSF小説紹介と題して、スタニスワフ・レム作『ソラリス』が扱われていました。キャラクターや場面設定、ストーリーラインの構成などなど、これからの自分たちに参考になることばかり。第一回を授業の中で視聴しましたが見応え十分でした。
冬休み中に、SF作品に触れることを課題としていたので、年明けは、そこから掴みとったメッセージ、扱われていたトピックなどをシェアしていきました。『惑星ソラリス』『ゼロ・グラビティ』『月に囚われた男』『スター・ウォーズ』シリーズの『エピソード4』『エピソード5』『メン・イン・ブラック』『猿の惑星』『2001年宇宙の旅』があがってきました。いよいよ、後半はストーリー作りです!
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