タイトル:Zone
探究領域:自主自律
セントラルアイディア:過ぎたるは及ばざるがごとし。
[3・4年生]
体の軸を意識して、体全体を運ぶように走る。
足だけを速く進めることの限界から超えるため、自分のZoneを広げるために、
体幹トレーニングの方法を取り入れ実践しています。
自分の走りを動画で確認。
骨盤から足を運んでいるか、腕を振って肩甲骨を使っているか、姿勢よく走れているか、
骨盤のコ、肩甲骨のケ、姿勢のシ、3つのポイントでみていきます。
「走り方、変わった!」
姿勢の練習だけは冬休みも入れて毎日続けていたとのこと。
手本の走り方に近いフォームが作れてきたことで、
気持ちよく走れるようになったと言います。
ただ、タイムが縮むまでの成果には至っていません。
「姿勢だけじゃ足りないのかな。」
ここでもバランスをとることが問われているようです。
「続けてないと、なかなかできるようにならない。」
記録用紙にはどうしたらできるようになるか、問題点など自分が思う仮説を立てていきます。
トレーニングをしてスクールに戻る途中、日頃お世話になっているお米やさんの前を通過しています。この日は、ちょうどお店の前で餅つきのときに指南してくださった「餅つきの達人」の方にお会いすることができました。会話を交わす中で、その方が陸上分野にも詳しいことがわかり、子どもたちの耳が大きくなります。
「速く走るには、基本が大切。ラジオ体操第一はいいよ。」
「ラジオ体操なら、ホースキャンプでやってる。」
「でもね、ただやっているだけでは意味がないんだよ。」
早速、ラジオ体操を検索してみると、第一は全身の筋肉をバランスよく使えるようになっていることが書かれています。動画を見ながら、手足の先まで真似しようと真剣に取り組んでみます。
「こんな上まで腕を上げるんだ。」
「結構、疲れる。」
終わったあとに心拍数を測ると、運動強度は60%ほど。
準備体操に適していることが改めて実感されます。
「これなら、毎日続けられそう。」
達人からの話からバランスよく体を動かす方法を知ることができました。
記憶のZoneも広げていくべく、記憶術にも挑戦しています。
日頃通いなれた道順を使って、言葉だけでなく、色、形、匂い、空間などをイメージして覚えていくことで、脳の中をバランスよく使うことができるという方法を実践中です。
前回は単語を記憶していきましたが、今回は数列を同じ方法で記憶していきます。日本語では数字の読み方がいろいろあり、語呂合わせをすることで暗記する方法はよく知られていますが、それをイメージ化して、道なりのポイントに頭の中で置いていきます。
「駅のルートで覚えよう。」
東中野の駅に胃にゴム(1256)をいれたおじさんがいる。
中野駅前に「庭の任務(2826)終了」と書かれた看板。
高円寺駅では友達が「50日目の日誌(5024)が終わったー」と言っている。
阿佐ヶ谷駅は菜っ葉の5兄弟(785)がいて、
荻窪駅にはいい実を使った和紙(11384)職人さんがいる。
丸暗記では10こ程度しか覚えられなかったことが、この方法だと30こに。
印象に残る面白いイメージをするほど、長く記憶できるようになります。
「これって、想像の世界だ!」
現実にはない想像をすることで面白くなり覚えやすくなる。
数日経過してから、どのくらい頭に残っているか試している子がいました。
「結構、覚えてるけど、忘れちゃった部分もある。」
これもまた続けることで自分のものとなり、続けていないと抜けていってしまいます。
方法の実践とその継続。
わかっていることだけど、言うは易し行うは難し。それが身にしみてきた感じがします。
AN
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