特定非営利活動法人 東京コミュニティスクール

東京コミュニティスクール

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東京コミュニティスクール

ぼくらの町はきれいなのか?

タイトル:problem ownership
探究領域:社会寄与
セントラルアイディア:情けは人のためならず

[2年生]

テーマ初日、子どもたちには何も告げずにトングとビニール袋を配り、紅葉山公園の『ゴミ拾い』に繰り出しました。
突然の外出に驚きつつも、大喜びの2年生たち。

「やったー!外出だ〜!紅葉山公園の掃除いいね〜!」
「あ!タバコの吸いがら見つけたよ!」
「ぼくも!」

スクールを出ると早速目の前の歩道に吸いがらやお菓子のパックが捨てられています。
こうして地面に目を向けてみるとアソコにもココにも細かいゴミがたくさん散らばっているのが目に飛び込んできます。
また自販機の近くや裏側には思った以上にビンや缶以外のゴミも集まっています。

「ゴミ箱の裏に食べかけの野菜スティックがたくさん置いてある〜!なんでこんな中途半端に捨ててるんだ〜!超なぞだよー!よし、犯人を当ててみよう(笑)」

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スクールからすぐ近くにある紅葉山公園に向かうまでで予想以上に時間がかかったことにかなり驚きました。いつも歩いている道もよく見てみるとこんなにゴミだらけだったとは!
そして思った通り公園内にもビックリするほどのゴミがありました。
それを拾って公園をきれいにしたことに目を輝かせている子どもたちはスクールへ戻ってゴミを分別しました。

クラスルームに座り、何気なく子どもたちにたずねてみました。
「ゴミ拾いってなんのためにするんだろうね?”ゴミ拾い”ってどんなイメージがあるかな?」

この質問に対して子どもたちは一斉に自分の考えを語りだしました。
「ゴミがいっぱいあったら汚いからする!」
「ゴミが落ちてたら気持ちわるいじゃん。だから拾うんだよ。」
「私もゴミが落ちてるとたまに拾うよ。」
「自然とか地球をきれいにするためにゴミを拾うんだよ。ゴミをずっと放っておいてゴミが腐ると生き物が死ぬんじゃない?そしたら生態系が崩れるんだよ。」
「でも、パンの食べかけとか野菜スティックとかみたいに人目がつかないような所に隠すように捨ててる人もいるよね。」
「ていうか、公園とか空き地とか神社みたいに人目につかない場所はよく探すとゴミが多くて、道路はきれいなんだ。」

「でも町のゴミ拾いってだれがやってくれているんだろうね?」
「お年寄りの人たちが拾っているの見たことがあるよ。」
「なんでお年寄りはゴミ拾いをするんだろう?」
「お年寄りは心やさしいからかな。」
「もうお仕事していないから、みんなの役に立ちたいっ思ってゴミ拾いしてくれてるんじゃないかな?」
「でもさ、ゴミ拾いってイメージは”汚い”って思ってるかもしれないけど、今日も楽しかったみたいに、”やると楽しい”でしょ!?だからいろんな人も《そうだ!今日ゴミ拾いしよっかな〜!》ってなればいいんだよ。」
「ゴミ拾いってビックリする変なものがあったり、きれいなものやまだ使えるものがあったりして宝探しみたい!」
「名探偵になったみたいにドキドキするよね。」
「うん!」とノリが素晴らしい2年生たち。

自分たちがゴミをポイ捨てしている立場ではない子どもたちにとっての”ゴミ拾い”についての考えや見方はユニークでワクワクしてくるようなものでした。

また来週もゴミ拾いを通して社会との関わりについて考え続けていきますが、だんだん新鮮さが薄くなるにつれて彼らの”ゴミ拾い”への考えや向き合い方はどのように変化していくのでしょうか?

YI

TCS2016年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

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