タイトル:ゴミ・アミーゴ♪
探究領域:社会寄与
セントラルアイディア:『情けは人のためならず』
[2年生]
四週間にわたって利他行動を続けてきた子どもたち
今週は、今までの利他行動全体を振り返り、そこから「私たちごと」にするためにはどうすればよいか、考えてゆきます。
「私たちごと」ってどんなことなんだろう?
そんな疑問に対して、子どもたちはそれぞれ考えを口にしていきます。
朝の会では毎日のように小さな問題について話し合われている内容とも近しいものがあります。
「後ろめたい」、「他責」など、自分がやっちゃったかもしれない、そんな考え方の欠如が生む事件が、毎週のように話題になります。
だからこそ、子どもたちからの意見も日常の経験から生まれます。
「私たちごとっていうのは、相手が悪い、って考えるんじゃなくて私たちが悪いって考えることだと思う。」
それをもっと詳しく言うと、
「たとえばゴミを捨てている人が悪いんじゃん?ってさっき読むの時間におっちゃんが言ってたんだけど、それだと思う。」
でも、ゴミを捨てている人がいるからゴミが落っこちてるんじゃないか。それだったらやっぱりゴミを落とさないように工夫する必要があるんじゃないかな。そんな揺さぶりに対抗して。。。
「それをほったらかしにしている私たちも悪いと思う。それが私たちごとにするってことなんじゃないかな。」
「そうそう、お互い様なんだとおもう。ゴミを捨てちゃったひとは、どうせ誰かがやってくれるって思ってるんだよ。」
つまり、ごみを捨てても、捨てなかったとしても、どうせ誰かがやってくれるって思っている時点で同じということなのか。それは深いなぁ。と思いながら、さらに子どもたちの話は進んでいきます。
「よくあるのが、アメとかを舐めたあとのゴミなんだけど、それも気づかないうちにおっこっちゃってたりするでしょ?無意識のうちに自分もやっちゃってるかもしれないっておもうことも私たちごとにすることだと思う。」
「確かに、だから意識して歩くってことが重要なんじゃないかなぁ」
「やっちゃったかもな、って思うことが大切なんじゃない?」
「他の人の意見も取り入れるとか?そんなことも重要かもよ」
という具合に話が進んできました。
そして話は、「私たちごと」にするためにはどんな行動が必要なのかに移っていきます。
「私たちごと、についてのイメージはついたんだけど、そのためにどんな行動ができるのかな?」
「んーゴミ袋を毎日持つってことかな?」
えーでもそれってできる?キレイごとで言ってない?
「まずは自分から始めることなんだと思う。」
「たとえば、ゴミ拾いを私たちから始めたとして、友達を誘うとするじゃない、そうしたらその友達のまた友達に広がるじゃない、そうやってどんどん広がってって・・・」
「あ!そしたらもしかして自分に帰ってくるんじゃない!?」
「どんどん他の人を後押ししていくと、どんどん一つづつレベルアップしていくから他の人にも広がってどんどん広がっていくんじゃないかな?」
子どもたちは、実際に輪になってその後押しが広がっていくのか、実演してくれました。
まさに、ペイ・フォワードの世界観に近い、利他行動がどんどん広がっていく、話に広がっていきました。
「でもね、いいことばっかりじゃなくって悪いこともどんどん広がっていくよ」
確かに、現代の戦争・テロ・暴力の連鎖はこれに当てはまるかもしれません。
物事を両面的に捉える、そんなところも「私たちごと」を作っていくためには不可欠なのかもしれません。
子どもたちの中でもよくある小競り合いはこのあたりの話にも合致しますね。
そんな自分たちから好循環を作っていくためにはどうすればよいのか、どんな行動をとればよいのか、そして、どんな考え方がその行動を後押しするのか、さらに深めてまいります。
TY
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