タイトル:エイリアン・パラダイス
探究領域:共存共生
セントラルアイディア:「異質との相互作用が変化を生み出す。」
[1・2年生]
これまでの作業を経て、自分たちが調べてきた外来種について、自分の言葉で説明できるようになってきました。
どこを住処にしているのか、何を食べているのか、
何が問題なのか、どんな生き物に影響が出てくるのか等。
そして、それぞれの話を聞いているうちに、
仲間が調べてきた外来種との類似点や相違点を話せるようになってきました。
さぁ、いよいよプレゼンテーションに向けてのポスター作りをしていきます。
模造紙半分サイズの一面に、自分たちの伝えたいことを図・絵・写真・言葉を用いて表現していきます。
ポスターはわかりやすさが求められます。
言葉を用いても、文章が長いと印象も薄く、何を伝えたいのかも見えなくなってしまいます。
制限された紙面の中で、どう表現していくか。ここは思案のしどころです。
そこで、考える一歩として、言葉は五・七・五でまとめるという条件を提示しました。
言葉を選ぶことで、いちばん伝えたいことが見えてきます。
五・七・五の話を伝えると、早速、指を折りながらブツブツ、モゴモゴ言い始めました。
どんな句を考えているのでしょうか・・・。
それぞれ調べてきたことが反映されています。
でも、何かが足りない。
これでは調べてきたことしか反映されていないことに次第に気づいてきます。
本来、日本には住んでいなかった生き物たちがなぜやってきたのか。
その外来種たちがどういった行動を起こしているのか。何が問題なのか。
「調べて答えがわかったら、それでおしまい」と完結してしまっては、問題は取り残されたまま。
「所詮は他人事であって、自分たちとは関係ない」と、自分たちとのつながりを意識せずに終わってしまいます。
では、どうすればいいか。
直接自分が何かするのでないにしても、私たち人間がこの問題にどう向き合っていけばいいのか、行動に起こせることはないのか。現状が把握できたからこそ、何ができるかを考えていくことができるのです。自分が伝えたいことを話しながら、仲間の知恵も借りて、五・七・五を考え直していきます。
グッピーは繁殖力の強い魚。
きれいで飼ってみても、増えてしまって捨てる人も多いようです。
多摩川に捨てられたグッピーは、川の温暖化の影響で冬を越してしまいます。
なんでも食べてしまうことから、水が汚れ、メダカが減り、生態系が崩れてしまいます。
「多摩川の水が冬も冷たくならないのは、みんながどんどんお湯を使ってるから。」
「それじゃ、お湯を使わなければいいの?」
「できた! あついおゆ つかわないでね みなさんね どう?」
「みなさんねっていうのは 変えた方がいいと思う。」「お風呂入れないのはやだな。」
「じゃあ、なるべく使わなければいい?」
「できるだけ つかわないでね あついおゆ これは?」
「それ、いいね!」
言葉がまとまると、どんなポスターにしていくか方向性も見えてきます。
写真を切り貼りし、文字をどこに置くかのレイアウトを考えていきます。とりあえずの仮留めをして、文字も薄く書き、何度も修正していけるようにしていきます。
まだまだ変化していきそうです。
AN
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