[1・2年生]
今週は『ありがとうを探せ第二弾。』
先週蚕糸の森公園を探し回って疑問に思ったことをまとめ、管理人の先本さんを訪ねてインタビューを行いました。
蚕糸の森へ向かう為、玄関を出ると植木屋さんがTCSの植木をカットしてくれていました。
それを見て「あ!ありがとう発見!!スクールをきれいにしてくてありがとうだ。」と喜ぶ子どもたち。いいアンテナを持っています。
管理人室に着き、先本さんを呼んで頂きました。先本さんと子どもたちは前テーマの「蚕糸の森見っけ隊」でお世話になったことがあり面識があります。先本さんは子どもたちを見て嬉しそうに「やあ、君達か。どうしたんだい?」と暖かく迎えてくれました。
「蚕糸の森公園について先本さんにいくつか聞きたい事があります。」と子どもたち。以下のインタビューに応じて頂きました。
① Q.何時くらいに掃除の人は来ますか?
A. 8:30ころから始めている。
② Q.大きな滝の水はいつ流れるんですか?
A 11時から15時です。
③ Q.蚕糸の森ではどんな種類の仕事があるんですか?
A. 掃除、池や川の水の管理、それから防災公園になっているので防災訓練もしています。また電灯の点検、ポンプの点検、木の管理などもしています。来てくれた人を気持ちよくすることが管理人さんの一番の仕事なんですよ。
Q.木の管理って何ですか?
A.木を切ったり、枝を折ったり拾ったりしています。
④ Q.管理人さんはいつ仕事をしているんですか?
A.8時半から17時15分です。
⑤ Q.公園にはいくつ看板があるんですか?
A. 注意看板、犬の散歩に関する看板、立ち入り禁止や安全のための看板、木や花の名前の看板そして蚕糸の森の名前の由来の看板などです。
⑥ Q.ビワや梅の木があるのはなんでですか?
A. それはみんなに木の名前を知って貰うためです。その為に沢山の木を植えているんだよ。田舎の人は木の名前をよく知っているけど東京では知らない人もいますからね。
Q.ビワの実がなってるけど食べないんですか?
A.公園では取ったりしないでそのままにしています。鳥たちや虫たちが食べます。地面にたくさん落ちている時はきれいにしますよ。
先本さんはまた分からないことがあったらいつでもおいでと言って下さり、みんなで大きな声でお礼をお伝えしました。
毎日遊ばせてもらっている公園も沢山の人たちのお仕事があって心地よく遊ぶことができている。当たり前のようで、その背後でみんなのために働いてくれている人たちがいることを知れて私たちにとって意義深いインタビューとなりました。
また、今週は東高円寺駅前のニコニコロード(商店街)にも『ありがとう』を探しに行って来ました。
グループに別れてニコニコロードを探索します。
みんな楽しみながら次々に色々な『ありがとう』を発見していきます。
郵便屋さんや宅急便の配達のお兄さん、蕎麦屋のメニューを書き換えてくれている店員さん、自動販売機にジュースを補充してくれている人、またローソンやスーパーで元気に接客している人などなど。
子どもたちはたくさんの『ありがとう』が目にとまるようになってきています。
子どもたちが歩いていると自転車でよけて道をあけてくれる方もいました。『よけてくれてありがとう!』
少しずつ色んな方の行動が当たり前でないことに気付き始めているようです。
スクールに戻ってから発見した『ありがとう』を発表してもらっている時のこと、
ある子が『なんで蕎麦屋とか花屋をやっているんだろう?なんで蕎麦を売っているんだろう?なんで働くの?』と言いました。
素直に、働く意味がイマイチ理解できていないという様子でした。
私は『うん、なんでお蕎麦屋さんは蕎麦を売っているんだろうね?みんななぜ働いているんだろう?どう思う?』とみんなに問いかけました。
するとある子が『それはさ、人は働かないとお金が稼げないからなんだよ。お金がないと何も買えないじゃん。だから自分が生きるためにお金が要るから働くんだよ。』と言いました。
そしてまたある子が『違うよ。人においしい蕎麦を食べさせたいからやってるんだよ。魚屋も人を喜ばせるために働いてるんだよ。先本さんも言ってたじゃん。だからお店はみんな他の人のためにあるんだよ。』『そうか、たぶん両方なのかもね。自分のためと人のために働いてるんだよ。』『そっか。』『そっか。』
私はこのやり取りを見ていてとても嬉しくなりました。目の前で子どもたちが『働くとは』という疑問を考えながら意見を出し合い、自分たちで行ってきたインタビューや観察を通して感じた知恵などもそこに混ぜて自分たちなりの結論に辿りついたからです。またその結論もあながち間違ったものではなく、むしろ私もそうだなと思っています。
来週からは自分の生活を振り返り、日々の身近な『ありがとう』を振り返ってみます。
YI
※TCS2011年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。