映画のシナリオ作りに入るために、題材について色々と
調べてはみたものの、原作を超えるような
キラッと光る「何か」はなかなか見つかりません。
「よく考えたんだけど、やっぱり自分が好きな車を使って映画撮りたいな。」
子どもがつぶやきました。
今回のテーマでは映画で何を撮るかよりも、映画を使って何を伝えるかが重要です。
そこで本当に自分が伝えたいメッセージは何だろうというところに立ち返りました。
『今を楽しもう!』
これがメッセージとして挙がってきました。
「今を楽しもうって、スクールの子は楽しそうにしてるんじゃない?」
と問いかけると、
「そうなんだけど、例えばサッカーでチーム分けすると
これじゃ勝てないからヤダとか文句を言ったり、
それにつられて自分もやらないって言い出す子がいたり、
新しいことをやろうとするといつもいやだーって言って、
やれば楽しいってなるのに勿体ないんだよね。
そうか、じゃあ『今を楽しもう』じゃなくて
『もっと今を楽しもう!』だな。」
本当に伝えたいメッセージが決まった瞬間でした!
そして童話をモチーフにした企画第1号はお蔵入りが決定。
改めて伝えたいメッセージを伝えるためのストーリーを考えます。
ここで書かれたのが車を主人公にしたストーリーでしたが、
これでメッセージが伝わるか?という問いには書いた本人が首を傾げます。
本人もよく分からないんじゃ、見てる人はもっと分からない!
企画2号もお蔵入りが決まりました。。。
気持ちを新たに企画3号に取り掛かりますが、車を主人公にしていることは
変わらず、そしてメッセージを伝えるにはやはり弱い。
車を使いたいという思いが先行して、メッセージは二の次になっているようだったので
車を使うというアイデアをあえて捨て、メッセージを伝えるためにストーリーを考えるように話をしました。
本当のメッセージを見つけて、映画制作にはずみがつくと思いきや
次はストーリー作りに四苦八苦。
「プロもこうやって悩んでるのかな・・・。」
思わず出たぼやきには、創作の苦しみの中でも前に進もうとする
プロの片鱗が見えた・・・かな?!
AU
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