【探究領域】万象究理
【セントラルアイディア】見れば見るほど見えてくる。
<テーマ学習> 〜レポート
【葉っぱのイメージ】
静かなともだちで探っていく相手は「葉っぱ」。子どもたちの先行知識として「植物」や「葉っぱ」のイメージを語り合いました。
また言葉だけでなくイメージを絵で表現してみました。
今自分自身が持っている「葉っぱ」について、実際に採集してじっくり観察していくことで葉っぱの特徴を探っていきます。
【葉っぱの採集】
まずは「紅葉山見っけ隊」でもお世話になった紅葉山公園に出向いて、気になる葉っぱを採集してみました。
いろんな葉っぱをみて周り、これだ!と思った葉っぱを2枚採取します。
葉っぱを大切にするためにも、むやみにたくさん採らない、丁寧に採ることは意識します。
葉っぱのシェア
気になったポイント、目についた場所などを語り合いつつ、どこまで意識して見ているのかを対話の中で聞き出していきました。
触ってみると凸凹していたり、チクチクしたり。葉っぱにもいろいろな特徴があることを感じられました。
【葉っぱの採集②】
もっといろいろな葉っぱを集めながら特徴を探っていくことに挑戦します。
条件は
・2枚採取(1枚は押し葉に、1枚は観察用に)
・同じ種類の葉っぱを取りすぎない(よく見て、同じか違うかを確かめる)
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【アート:フロッタージュ】
アートの時間を使ってフロッタージュに挑戦しました。
まずはフロッタージュの技法を身につけます。力の入れから、鉛筆の立て方を試行錯誤していき、綺麗に写るやり方を模索しました。
まずは100円玉などを使って練習。
しっかり抑えないと置いているものが動いてしまってなかなかに大変
その後は葉っぱにも挑戦しました。
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【葉っぱのスケッチ】
どこまで見えるかな?どうやったら見えるかな?
葉っぱの細部まで見ながら特徴をスケッチしていきます。
見れば見るほど、細かい特徴があることに気付かされます。
裏から光を当ててみると、さらに細かいところまで見える!
ちょっとした発見でもみんなで共有することで視野が広がります。
【葉っぱの管理】
採集した葉っぱは大切な観察対象です。
ただそのまま置いているだけでは丸まってしまったり、汚れがついてしまったりして、どんどんかわいそうな姿になってしまいます。
採集した葉っぱは「押し葉」にして保存します。
まずは葉っぱを持ち帰ります。持ち帰った葉っぱは新聞紙に挟んで本(おもし)を乗せます。
今回は1人1人にスペースを作り、それぞれが押し葉を作って管理することに挑戦します。自分が採取した葉っぱは自分で大切にします。
「これは新種だ!」とキッズから声が上がりました。
みんなで集めてきた葉っぱを見比べていく中で、これまで見つけられていない葉っぱがあったとのこと。
どういう特徴があって気づいたのか、何が見わけるきっかけなのかを言語化して共有していきます。
顕微鏡を使ってじっくり観てみると、葉っぱの表面にもいろいろな模様があって、それぞれ違っていることが見えてきます。
同じ種類の葉っぱでも、傷がついていたり、なんか黒いのがついていたりして違う。
キッズの発言通り、集めてきた葉っぱもよーく見比べるとどれも違う葉っ。大発見です!
【この葉っぱの名前はなぁに?】
同じ葉っぱ、違う葉っぱといっても、それぞれどういう名前なんでしょう?
特徴だけで語っていくには情報がたくさんになってしまいます。そのために便利な「名前」。葉っぱたちにも名前があるんです。
紅葉山公園で葉っぱの名前を発見!でも、全部にはついていません。
図鑑を活用してみます。
特徴のフローチャートを使って、集めてきた葉っぱの名前と特徴を調べていきます。
調べながら、どういう特徴を見ていけば葉っぱを見分けられるのかが、少しずつみえてきました。違いが見えてくると、他の葉っぱも見てみたい!と子どもたちから声が上がりました。
【葉っぱの比較】
鋸歯がある?ない?実際に並べてみると葉っぱの半分だけに鋸歯があったり、鋸歯というほど尖ってないけど、鋸歯っぽいものもあったり。
大きさや太さ、など並べてみるとまた違いが見えてきました。
一つの葉っぱだけをみても発見はあるけれど、2つ、3つと見比べてみることで特徴が際立つこともあります。
【集めた葉っぱのラミネート】
葉っぱを観察したり、見比べたりする際に、ラミネートすることで取り扱いが簡単になります。
一方で、てかてかして表面がちょっとみづらい。という声もあり、一長一短なことが見えてきます。
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【葉っぱのスケッチ/アート】
アートと連携して、葉っぱのスケッチも磨いていきます。
テーマないでも何度か行なっていますが、ここではクロッキー帳や画用紙に大きく、細部までみながら描くことに挑戦しました。
じっくりみて描く機会をつくることで、改めて葉っぱの細かい特徴についても見えてきます
「鋸歯と葉脈って繋がってるんだ!」「葉脈がまっすぐのびてる!」
どんどんアンテナが働いていました。
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【葉っぱのマップ作り】
アウトプットとして、葉っぱの分類マップを作っていきます。
2軸でのマッピング。まずは2軸のマップの見方を学びつつ、自分たちのマップで使いたい軸を話し合いました。
「見てわかる」ことを基準にして話し合うなかで、鋸歯の数と葉身の長さに決定!
そこからはひたすら鋸歯の数と葉身の長さを測ることに…!
時そばのようになる場面も。。。
また、朔弥から1cmよりも小さい目盛りの読み方を習ったキッズたちは、小数を使って記録することにも拘り始めました。
模造紙4枚を貼り合わせた大きなマップに書き込み、貼り付けていきます。もちろん、ダブルチェックは忘れずに。
すると、全縁(鋸歯がない)ものの数が多いことに気づき、軸を書き直すことに。ここでは全員でレジリエンスを発揮です!
マップの完成!
地道な作業も楽しい、集めても楽しい、そんな思いを込めて「たのしいはっぱマップ」という名前になりました。
プレゼンではこちらのマップ紹介と、お気に入りの葉っぱを語っていきます!
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プレゼンテーション
2回目のプレゼンにチャレンジして、しっかりと振り返りも行いました!
プレゼンについては、練習の時から意識していた
・マップを見て話さない
・待ち時間にフラフラしない
といったことを本番でも意識してできた、というキッズが多かったです。
今回はステージの上でのプレゼンだったこともあり、緊張したと言う声もありました。緊張すると声が小さくなったり、早口になってしまうもの。そうしたことも少しずつ意識していくためにも、Betterとして自分の言葉でまとめ、次に繋げていきます。
テーマを通じてたくさんの葉っぱを観察し、見比べ、発見を重ねてきたキッズたちですが、まだまだ葉っぱを集めたい、数えてない葉っぱもある、とやりたいことが溢れてきていました。
モヤモヤを大切にしながら、ぜひ今回の学びの中で感じた「見れば見るほど見えてくる。」をさまざまな場面で発揮していってくれることを期待しています。
KO
(参考) TCSテーマ学習について、以下よりご覧ください。
・2024年度 年間プログラム(PDF)運用版
・テーマ学習一覧表(実施内容)