【探究領域】時空因縁
【セントラルアイディア】この地には歴史が刻まれている。
<テーマ学習> レポート
夏休みが開け、すぐに始まりまった今年度3つ目のテーマ学習は「東京発見伝」!
子ども達は1年生のテーマ学習「紅葉山見っけ隊」でTCS近くの紅葉山公園、2年生の「ココドコ」では中野の街と学年を追うごとに行動範囲とともに視野を広げてきました。3年生となる今回は東京を舞台に探究していきます!
さて、私たちの住んでいるこの「東京」というまち、子ども達はどのようなイメージを持っているのでしょうか?
「東京は人口が多い!人がいっぱいる!」
「大きい建物が多いよね」「人間が作ったものが多いんだよ」
こうしたイメージはどの子も共通のようでした。
「日本の首都!」
首都?首都ってなんだろう?
「日本の中のメインのところ!」
「天皇がいるから首都!」
など日本の中心であることもみんな共通の認識のようです。
「前は京都だったんだよ、そこから東京に移り変えたんだよ」とSくん。
「いえやす」という人が東京を大きな都にした人、とのこと。東京は人が作ったまち、ということでしょうか。すると、
「田んぼや木がない」「マンションが多い」「いろんなものがごちゃごちゃしてる」という意見も。東京はネガティヴなイメージが強いのでしょうか?
「店がいっぱいあるしそういうところはいいよね」とKさん。
「銀行もいっぱいあって便利だと思う」とYさん。
「バスや電車が多いから移動も便利だよ」とAさん。
便利、というのが東京のいい所なのでしょうか?
そんな中、「東京って細長いんだよ」とRくん。
細長い?どんな感じに?と掘り下げると他のキッズも「なんとなくこんな感じ」とジェスチャーをしてくれましたが、それぞればらばらばの表現。
ということで、何も見ずに東京の形を描いてもらいました!
「東京の形なんてしらないよ!」
「埼玉県が上にあるのは知ってる」
「なんかでっぱりがあったんだよな〜」
実際の地図を見てみると、23区は東京の半分以下の範囲。また、西の方には市や町が広がっており、かなり広い区画も見られることを発見しました。
なんで西側の方が広い市とか町が多いんだろう?という疑問が出てきたので、東京都の鳥瞰図を見てみることに。
「西の方が山が多いね!」
「川がず〜っと山の方まで繋がってる!」
「私たちのいる場所ってやっぱり建物ばっかりなんだね」
「でも公園とか緑色のところもあるよ」
などなど、最初のイメージとは違うところも少しずつ見えてきました。
さてさて、このテーマのセントラルアイディアは「この地には歴史が刻まれている。」
共有すると子ども達からすぐに「この地って東京ってことか」と反応がありました。「いや、日本全部じゃない?」「地面とか土が土地だよね」「地球も土地じゃない?」などなど、それぞれの思い浮かべるイメージが違うのが面白い所。
前2回目のテーマ学習「お話になりません」で過去の偉人に触れてきた彼ら、歴史というワードから「過去に起こったこと」というのは共通認識でしたが…
「世界を変えたこと」とは限らないんじゃない?とYさん。
確かに、織田信長みたいに有名な人は語り継がれているけど、当時の人しかしらないことや、しょうもないことなども歴史だよね、とうなずく面々。
そうした歴史を知る手立てはあるのでしょうか?
その手がかりとなる「痕跡」を探しに、まずは歩き慣れた中野のまちへ出かけました。
道路に足跡がある!固まる前に誰かが歩いたんだね!
丸いあとはなんだろう?マンホールがあったんじゃない?移動した跡かな?
痕跡と聞いて地面に目が向いていた子ども達でしたが、あるお店の前で怜俐が「あそこの看板、今は何も貼ってないけど前は何かあったのかな?」と気づきます。
するとその店の人が「前はお酒のポスターがあったんだけど、コロナの影響で剥がすことになったんだよ」と教えてくれました。
なるほど、コロナによって変わってしまったこともあるんだ!という気づきと共に、建物などにも痕跡があるのだという発見がありました。
天神公園では「昭和57年の石碑」を見つけ、過去の痕跡だ!とよろこぶも「昭和って平成の前だし、そんなに古くないんじゃない」というツッコミも…
そんな一幕がありながらも、街を歩いてみると色々な痕跡があることに気づきました。
痕跡探しの楽しさを感じつつ、いよいよ東京の歴史を辿る旅に出発していきます!
KO
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(参考) TCSテーマ学習について、以下よりご覧ください。
・2021年度 年間プログラム(PDF)運用版
・テーマ学習一覧表(実施内容)