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「個の尊厳」5年6年生 テーマ学習 レポート2

【探究領域】自主自律
【セントラルアイディア】私たちは私たちのために生きている。

<テーマ学習>レポート  

week 2
〜死について知ること・イメージ〜

だれもが漠然とか具体的にかに限らず「死」について何かを感じ、考えたことがあるはずです。

一体5・6年生のTCSキッズたちは「死」についてどんなことを知っていて、どのようなイメージを持っているのかそれぞれに話してもらい、ディスカッションを行いました。

意外に多かったイメージとして、
・生まれ変わる
・終わりだけど始まり
・死んだ後の世界の有無(天国・地獄のイメージ)

他に、
・死ぬのは悲しい。けど、死ななかったらいつか生きるのにあきたりして死にたいと思うかも。

・死にたくないのに死んでしまったり、悔いのない(悔いが残る)死に方がある。

 

week 3
〜「モリー先生との火曜日」 観賞・ふりかえり〜

本日までに子どもたちはご家庭の協力も得て、映画「モリー先生との火曜日」をそれぞれに鑑賞することができました。

この作品はジャーナリストである主人公のミッチが、恩師モリー先生が難病であるALS(筋萎縮性側索硬化症)にかかったことを知り、モリー先生が死を目前にしてかつての教え子であるミッチに贈った「最後の授業」を通してミッチ、つまり残される側の価値観が変わっていくノンフィクションの映画です。

子どもたちとふりかえりをしていると、まるでみんなで一緒に見ているかのようにそれぞれが感じ、思考したことが私たち全員に染み込んできて2度映画を見たかのようにそれぞれの子の言葉が映画の見方・捉え方を広げてくれることを実感できた振り返りとなりました。

子どもたちがどのような視点で映画から学び、どのようなメッセージを受け取っているか、一部紹介します(音声のみ)。

どの子も自分が感じた・考えたことを頭で回しながら、ゆっくりと言葉に起こしていく。その知的体力が立派です。大人と十分対等に話ができると感じます。

6年Aくん(2:34)

生きているうちにやりたいことができなくなる、というかできなくなっていく病気だから、… 自分のいつもやっている価値がないと思っていることでも、できなくなってくるとそこに価値があると思う。

話し終えたら(2:00頃)直ぐ様クラスメートが言葉をつなぎ、また別の子が発言、さらに同調の声が続きます。テレラーン(オンライン授業)とは思えない!全員がマイクをミュートにしていない状況でクラス全員が集中して話を聞くし、発言・会話に反応し合うやりとりも素晴らしいです。(いわゆる「アクティブ」という状態)

 

6年Bくん(1:26)

「死は人生最後の旅で、バッグに何を詰めたらいいんだろう」というモリー先生の言葉は「どう死と向き合えばいいんだろう」と理解した。

 

5年Cさん(0:55)

足が動かなってダンスができなくなってしまった状況で、痛みはある。動かないなら痛みもなくていいのに」というモリー先生のことば。病気は人の好きなものを奪ってしまうだと感じた…

 

さて、4/30(木)にはエンバーマーである橋爪謙一郎氏をテーマ学習にお迎えしてオンラインインタビューを行います。

故人に対するエンバーミング(死化粧・遺体修復)と遺族に対して心を尽くしたグリーフ(悲嘆)サポートという観点でご尽力されている橋爪さんに子どもたちがお会いする前にこの作品を鑑賞する機会をつくって大感謝です。

さぁ、テーマ学習もいよいよ今週が折り返し地点です!

 

YI/yw


(参考) TCSテーマ学習について、以下よりご覧ください。
2020年度 年間プログラム(PDF)運用版
テーマ学習一覧表(実施内容)

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