【探究領域】共存共生
【セントラルアイディア】 地球資源の持続可能性は人間の選択に委ねられている。
<テーマ学習 レポート>
テーマ「限りある資源、限りなき欲求」も、いよいよ4週目と折り返し地点。
冬休み明けの子どもたちから、COP25について、日本の選択について話し合ってきた!という声がたくさんあがり、ご家庭でも改めてエネルギーや資源について考えるよい機会になったのではと思います。
さて、環境問題や気候変動について世界のトップたちによって話し合われたCOP25でありましたが・・・・、
実際のところ、身の回りで気候変動が起きているの?
ただそう言われているからそう思っているだけじゃないの?
自分は感じないけど、ニュースで報じられているからといってその情報だけを鵜呑みにするは、いささか危険なこと。
そこで、みんなにこんな質問をしてみました。
「自分たちは、本当に地球温暖化を”実感”してますか? 」
すると、こんな感じ↓↓
かなり多くのキッズが、”実感している”と答えてくれました。
「具体的に教えてよ」というと、
・去年の今頃はカイロを使っていたのに、今年は全く使っていない。
・今年は、全国的に雪不足。
・夏、外のプールが暑すぎてプール教室が中止・廃止になった。
・秋がすごく短かった。
・大きな台風が多かったし、雷雲が多かった。
・夏、虫が少なくなった。蝉の鳴き声もあまり聞かなかった気がする。
うーん、たしかにどれも思い当たるけど・・・。
子どもたちですら、なんとなく感じている昨今の異常気象。
これって、勘違いや思い込みではなく、本当の事実なんだろうか?
ということで、環境活動家として活躍する元アメリカ副大統領のアル・ゴア氏が、環境問題を世界各地で訴える様子を記録したドキュメンタリー映画『不都合な真実2』から、紐解いてみることにしました。
この中では、北極の氷河が溶けていく姿をはじめ、暑さでコンクリートが溶けてしまうほどの熱波、増大する台風や嵐、記憶に新しい干ばつや森林火災、感染症の増加などなど、様々な問題が世界中で起こっている様子が、映像としてありありと映し出されます。
その事実に思わず言葉を失い、「やばいやばい」と、焦燥感を募らせていく子どもたち。
「どうしたらいいんだろう、最近そんなことばかり考えてしまうよ」と漏らす彼らに、頭をぐるぐるさせている様子が伝わってきます。
しかし、ただただこの現状を前に、手をこまねいている大人たちだけではありません。四谷にある「環境エネルギー政策計画研究所」に訪問し、日本や世界のエネルギー事情をはじめ、どんな対策をしているのか、どんなことができそうかなど、お伺いしてみることにしました。
2050年にはCO2排出量80%削減を目指す日本にとって、自然エネルギーを主力電源とする動きが広がってきている現状。そこで地域や自治体、自分たちでの発電方法や仕組みも工夫されてきている一方、もしこのままの使用状況が続くとどうなってしまうのかという課題点まで。研究所スタッフの山下さんや、オーストラリア・フランス・ドイツ・スペイン・アメリカからの海外インターン生計7名の視点から、様々なお話をいただけた機会となりました!
さてその帰りに、研究所の建物にあるものを発見した子どもたち。
「ソーラーパネルだ!」「これで35%の電気をまかなっているのかぁ」「意外と小さいね」など。
実はこの研究所、屋上にソーラーパネルを設置していて、事務所で使う電力のうち35%は、太陽光発電なんだとか!
都会でも、未使用部分をうまく利用するだけで環境にもいい行動ができるし工夫のしどころがたくさんあることに気付かされます。
ということで、これから自分たちはどんな未来にしたいだろうか?
それを実現するため、どんな方法があるだろうか?あるいはどんな提案ができるだろうか?
4週目での気づきをもちながら、引き続きこの問いにぶつかっていきますよ!
KM
(参考) TCSテーマ学習については、以下よりご覧ください。
2019年度 年間プログラム(PDF) ・ テーマ学習一覧表(実施内容)