【学年】5・6年生 【探究領域】意思表現 【セントラルアイディア】魂は細部に宿る。
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<テーマ概要>
建築家ミース・ファン・デル・ローエは、装飾を排したミニマリズム(シンプルがいいという考え)でありながら、ディテール(細部)にまで美しさを求めるこだわりのことを「神は細部に宿る(God is in the details.)」という言葉で表現しました。美術品や建築物などは、見た目の印象に目を奪われがちですが、一流の作者はさらに一見して分かりにくい部分にまで、とても細やかな仕事がなされている、すなわち、「かっこよいデザインって実はディテールに相当の苦労があるんだぞ」とミースは言いたかったのではないでしょうか。
ストーリーには、よく言われる「起承転結」や、舞楽・能楽の構成形式「序破急」、ハリウッドの脚本の作成術「スクリーンプレイ」など、様々な方程式があります。さらに、現代の多くの映像作品には「神話」における「旅立ち、イニシエーション、帰還」という構成がストーリーに生かされています。そのようなストーリーの型を生かし、独自のキャラクターと世界観を表す際に、細部にまでこだわることで、見る人の心に「じわじわ」と残る作品を創作することがこのテーマ学習の課題になります。
日常でも「大体できているからいいや」「何となくそれっぽくなったから」と雰囲気だけに流されて、細部に魂を込める作業を怠っている人のことを「詰めが甘い人」と言います。TCSにおける学びの集大成として創作する映像作品で、シンプルだが細部にまでこだわり、最後の最後まで貪欲に理想の表現を探究し続ける姿を見ていきたいと思います。
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<Introduction>
まずは、ウォーミングアップ代わりに「細かい仕事」に対する認識を確認したり、実際に細かい仕事に取り組むことから始めます。地図を書いたり、折り紙を折ってみたり、箸を使ったり…、スタッフからの課題をこなしながら、細やかな作業に必要な要素を話し合い、確認し合いました。
さて、このテーマ学習の中で探究していくことは、大まかには以下の通りです。
・製作する映像の主題・目的 (Function)
・キャラクター・世界観・ストーリー (Form)
・効果的な演出 (Perspective)
子ども達は、今回なんと、これを「クレイアニメーション」で表現していきます!
これから先も、トランプタワー作りや、テニスボール重ねなど、集中力を高める細かい作業を適宜行いながら、このテーマ学習は進んでいきます!乞うご期待!