特定非営利活動法人 東京コミュニティスクール

東京コミュニティスクール

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東京コミュニティスクール

中野を歩き回ろう!

タイトル: ココドコ
探究領域: 時空因縁
セントラルアイディア:俯瞰と抽象化が理解を深める。

[2年生]

2年生たちは1年前に”紅葉山見っけ隊”のテーマ学習でスクールの近くにある紅葉山公園を徹底的に歩き回り、「!(発見)」と「?(疑問)」が身のまわりに沢山あることを知りました。

そしてあれから1年経った今回はフィールドをグググっと広げてスクールが位置する中野の街をとことんフィールドワークします!

気になるフィールドワークの目的は・・・
「ムシの眼」になって街を歩きまわり、また地図というアイテムを使い「トリの眼」で街を俯瞰し、自分たちのオリジナル中野MAPを描くこと!

既存の「地図」を読めて、使えるようになることにフォーカスするよりも、まずはある決まった範囲を徹底的に歩き回って、「地図」で表すことを「感覚」でつかみ、自分の頭の中に「地図」を描けるようになることを目指します。
このミッションを通して私たちのモノの見方・とらえ方・あらわし方がどう広がっていくのでしょうか?

翌日には早速中野の街へ繰り出しました。
子どもたちに示したミッションは、「アリの目」と「トリの目」を持って江戸時代に「犬囲い」のあった「範囲」を歩きつくし、面白い発見のあった場所を書き込んだ「オリジナル地図」をつくること!

「縮尺」という言葉をまだ子ども達は知りませんが、地図は実際の「距離」を縮めて表現していることは理解しています。
ですがその「縮尺」・「方角」・「目的地」と「自分の体感」とがつながっていないのです。

地図上の「長さ」は実際だとどれぐらいの「きょり」なのか、その「きょり」をどれぐらいの「じかん」で歩けるのか……
「目的地」へ向かうにはどの方角を目指し、どの道をどう進むのか?
自分は今地図上のどこにいるのか?

「実感」するには、実際に測定してみるしかありません。
そこで秘密兵器(?)であるタイヤをころころ転がすと「メーター」が10cm刻みで距離を表示してくれる「ロードカウンター」と「ストップウォッチ」を持って街へ飛び出しました。

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みんな自分が「ロードカウンター」をコロコロしたくてたまりません。
そこで「300mおきに交代しよう!」ということで一同納得。

ちょうど中野駅をほぼ中心として、南は大久保通り、西は環七、北は早稲田通り、東は、スクールの前を走っているもみじ山通りに囲まれた広大な範囲が「生類憐れみの令」で集められた野良犬が収容されていた「犬屋敷」だったのです。

それがいったいどれぐらいの「広さ」なのか、しっかり「きょり」と「じかん」を測定しながら実感します。
300mおきに交代しながら子どもたちは、計測してゆきました。

「あ!この中野通りとぶつかる道を左だ!五差路って書いてあるよ!」

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「この環七を左だよね。」

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「え!!右でしょ!?」

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「今、3000mだ!!」

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「スクール出発して50分になるよ!」

ぐるりと一周して再びスクール到着!
さあ注目の「メーター」の数値は……5244……ということは約 5.2km。時間は75分。
1km 15分以内のペースで歩き通したこともあり少し疲れた様子もありますがまだまだ元気が余っています。さすがです!
なんとなく「地図」の「長さ」と歩いた「きょり」の「実感」とがつながり始めましたがまだまだこれからです。
これから何度もこの範囲をあちこち歩き回りますよ。
その度に「きょり」「時間」「方角」をいろいろな器具や方法を用いて調べ、毎度、毎度、地図で確認してゆきます。もちろん「!(発見)」と「?(疑問)」のアンテナをクルクル回転させながら。

自分の「感覚」と「地図表現」とのつながりが確かなものになっていけば頭の中に「地図」ができ、その結果行きたいところを的確に伝えることのできる「略図」ができるはずです。
そんな「仮説」を確かめるべく次週も「距離感覚・時間感覚」を研ぎ澄ますフィールドワークに繰り出します。

YI

TCS2016年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。
 

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