特定非営利活動法人 東京コミュニティスクール

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東京コミュニティスクール

自分の言葉に置き換える

[1・2年生]

子どもたちにとって、自然災害とは、地球が暴れること。
地球が暴れるというイメージからは、まず火山が思い浮かぶようです。
マグマって、どういうもの?
溶岩と火山は違うの?
地球大図鑑をめくりながら、火山のページを開きます。

目次を見ると、火山は「生きている地球」という
タイトルの中に掲載されています。
「生きている地球だって」と、すばやい反応。
なぜなら、先週、自然災害についての話し合いの中で、
同じ言葉が出てきていたからです。
「自然は地球のこと、地球は生きているから、暴れたとき災害になる。」
この発言が模造紙のメタメタマップの中に残っていることから、
「そこに書いてあることと同じだ!」「本当だ!」と
うれしそうに、自分たちの知識とのつながりを考えていきます。

火山の様子が鮮明な絵で飛び込んでくるため、
気になった絵を見て、解説を読んでいきました。

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マグマとはきわめて高温の液体状の岩石のことで、
マグマだまりとは
地球の上部マントルから上昇してきた
マグマが蓄えられた所をいう。
地表に達したときの温度は、
通常約1200℃にもなり、赤く輝いて見える。

溶岩に含まれる火山ガスは、溶岩が冷めるとともに気泡になって抜けていく。

いろいろ難しい言葉も出てきていますが、わからない言葉が理解できると、
「それじゃあ、マグマだまりはマグマのお風呂だね。」
「え、もっと熱いから、マグマの温泉だよ。」
「入れるかな。」「1200℃って温泉より熱いよ!倍の倍の倍の・・・くらい熱いよ!」
「入ったら、溶けちゃうよ。」
「ガスが抜けるって、おならのこと?」
「そうだ、おならってガスでしょ。」「火山ガスは溶岩のおなら。」といった感じに
自分の言葉に置き換えて、理解を確かめていきます。

その後、
「マグマが光って見えるから、溶岩はキラキラ宝石ならいいのにな。予想だけど。」
という発言から、
「宝石のページもあったよ。」となり、
火山から鉱物のページにシフトしてしまいました。
一見、関係ないように思えても、ページをめくっているうちに、
火山のような絵を見つけ出しました。解説を読んでみると、
マグマの中に、ダイヤモンドがあり、爆発的な火山噴火によって地表に現れることが
わかり、宝石ならいいのになという予想が当たって、本人はびっくり。

また、この図鑑のホームページには、自然災害の動画解説もあることから、
火山の映像を見ることで、わかったことを話し合っていきました。

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映像の中に、「恩恵」という言葉が出てきていて、
「おんけい?」とひっかかっている子が何人かいました。
そう、今回のテーマのkey wordです。

そこで、わかったことを確認したあと、
もう一度「怖さ」という言葉で問いかけてみました。
火山の怖さって何だろう?
「近くにあったら怖い。」
「溶岩を触ったら、溶けちゃう。」
「どんどん攻めて来て、逃げる場所なくなる。」
「ポンペイの街は飲み込まれたよ。灰で埋められた。」
「人間が死んじゃう。」

次に恩恵の話題に切り替えました。
「恩」は、ご恩の恩、恩返しの恩。
「このご恩は一生忘れませんってやつ?」「おかげさまに似てる。」との声。
「恵」の訓読みで、恵む、恵みと読むよ。
「いいこと?」「もらえるとうれしいものってこと?」

なんとなく意味がつかめてきたところで、次の問いかけ。
火山の恩恵って何だろう?
「火山で温泉たまごができるって知ってる。」
「火山の熱が移って温かくなる。」「温泉ができる。」
「火山で国立公園ができたって言ってた。」
「畑ができて地下水が生活を支えてくれるって言ってた。」
「ダイヤモンドも恩恵だね。」

図鑑や映像からわかることや思ったことを話し合い、
自分たちの言葉で置き換えていく中で、
災害は怖いけど、それだけではなく、恩恵があることに気がついていきました。
今後も、他の自然災害について、その怖さと恩恵に迫っていきます。

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TCS2013年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

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