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『Dear Editor』~ふりかえり~

[5年生]

嬉々として、なんら恥ずかしがることなく、堂々と自分たちの学び方を
「童謡」で表現する子どもたちの姿に、オーディエンスは大いに魅了さ
れ、見事に自分たちのペースに巻きこんだプレゼンができた。

さて、今回、この学びにおいてTCSの探究文化を現す言葉が誕生した。
それは「挑発」という言葉だ。「挑発」と言っても、相手の感情を刺激
してやる気を出させるわけではない。考え方をゆさぶり、違う見方を促
すことで、結果的にやる気を生んでしまう有効な「言葉かけ」が、子ど
もたちの認識したTCS流の「挑発」だ。英語で言うところの devil’s ado-
vocate に近いかもしれない。

テーマ発表後の恒例の質問タイムのときに、オーディエンスから、

「挑発」という言葉を誰が言い始めたのか

という質問がなされた時、子どもたちが、う〜んと悩んだ後、特定の誰
でもなく、みんなから生まれたと答えたことに「オッ!」と思った。
この言葉を最初に発した子の名をさらっと答えるかなと思ったからである。
しかし、よく考えてみれば、「挑発」によって学ぶという文化は、TCS
で行われている探究の核と言える。それは発表会の後に行われる卒業式
にやってきた卒業生が、今回作られた小冊子の内容をまったく知らない
にもかかわらず、私に向かって

「TCSってむちゃぶりがあって、その後、挑発なんだよね」

とさらっと言いのけたことによく現れていた。この卒業生は、一昨年、
最初に作られた小冊子を作成したメンバーだった。このときの小冊子が、
『子どもをなめてはいけない』という「挑戦的」なタイトルになったの
は、彼らなりの「挑発カルチャー」を表現した言葉だったと言えよう。

となると、今回、小冊子を作った子どもが「挑発」という語をつくった
というよりも、これまでの先輩達が歩み、つくりだしてきたカルチャー
が熟成され、たまたま今回担当した子どもたちによって暗黙知だった文
化が見事に「言語化」されてしまったということなのかもしれない。だ
からこそ「誰が言い出したの?」という問いに対して、「みんな」とい
う答えになったような気がする。

小冊子をつくり続けてきたことで、これまで言語化されていなかった探
究のカルチャーが明らかになるとはとても興味深い。

それにしても、この小冊子を作るときの子どもたちのパワーはいつもス
ゴイ。スクールフリーな学びの場における、自分たちの学びの意義がど
こにあるのか、純粋に知りたいという好奇心と、この楽しい学びをなん
とか世間の人々に訴えたいという使命感が、研ぎ澄ましたことばで訴え、
伝わるように伝えたいという強烈な志を生み出しているように思う。

先輩から後輩へ伝えるバトンでもあり、新しい学びのスタイルを学び手
である子どもが世の大人につきつける挑戦状でもある。

貴重な記録である。

RI

TCS2012年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

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