タイトル:いい仕事してますね。
探究領域:社会寄与
[3・4年生]
これまでの椅子作りから内容を一新した今テーマ。
秋に控えるTCSフェスティバルに向け、来場者の方々に楽しく遊んでもらえるような木製の手作りおもちゃをつくるというミッションに取り組んできました。
その背景には、ものづくりの楽しさを実感し、徹底的にものを作り込んでもらいたいという2つの目標がありました。
6週間のテーマ期間の中で、子ども達を見ていて気づいたことがありました。
それは、「自分の作ったおもちゃで楽しんでもらいたい」、そのシンプルな思いが子ども達のやる気の原動力であったということです。
ユーザーを意識して仕事に取り組むことは、アウトプットの質を高めることにつながる。
言葉にすれば、ごくごく当たり前のことかもしれませんが、これこそが単なる作業と仕事を分ける大きな違いなのではないか、改めてそう感じています。
子ども達の中には、木工用具を使うのは今回がほぼ初めてという子もいました。
最初は見ていてひやひやする場面もありましたが、練習を重ねていく中で、次第に道具の使い方に慣れていく様子が伝わってきました。
また今回は小刀や彫刻刀といった少し扱いの難しい道具にも挑戦しました。
危ないからと言って、道具を子ども達から遠ざけるのではなく、道具を正しく使えばこんなすごいことができる、そう実感してもらいたかったからです。
実際にできあがったおもちゃは七人七様でバラエティに富んだものになりました。
ひたすら紙ヤスリで磨き上げ滑り心地の良さを追究したり、見た目の美しさにこだわったり。
それぞれの個性が十分に発揮されていたように思います。
プレゼンテーションの試遊時間では、実際におもちゃで遊んでみた感想を数多く頂けたようです。
ものづくりにおいて最も気をつけないといけないのは、作り手の自己満足や独りよがりになってしまうこと。
ユーザーの生の声を聞くことで、これまで取り組んできたことの手応えを感じると同時に改善すべきポイントが浮き彫りになりました。
「終わりが始まり」
テーマ学習を表す際によく用いられる言葉ですが、今回のテーマはまさにそれを体現したものと言えましょう。
プレゼンテーションはあくまで第一次完成品の発表の場。
オーディエンスの方から頂いたフィードバックをもとに、夏休みの間にどれだけ作品に磨きをかけられるか、実はここからが本番なのかもしれません。
それぞれの作品が夏休みを経て、どういう風に仕上がってくるのか、今から楽しみです。
HY
※TCS2014年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。