タイトル: 玉石混交
探究領域: 万象究理
セントラルアイディア:
現象にはストーリーが宿る
[3・4年生]
テーマ初日、子どもたちと新たに始まるテーマ『玉石混交』というタイトルを伝え、”石について知っていること”を聞きだしていきました。
するとあっという間に堰を切ったように子どもたちの手が上がり、意見が飛び交い始めました。
「宝石って石という言葉が付いているけど石なのかな?」
「あ!!そういえば思い出した!前にやったことがあるテーマ”表裏一体”で学んだんだけど火山のマントルに宝石が含まれているらしいよ。」
「マントルってなあに?」と男の子。
「マントルって地球の核の周りにあって、それが地震を起こすんだよ。」
以前学んだことが思い出され、共有されながら色んな知識が構成されていきます。
「ファーブルは小さい頃に河原の石の中から水晶とヒツジの角のようなアンモナイトを見つけたらしい!」
「アンモナイトってなに?」
「ちょっと待ってて!たしかEARTHの図鑑に出てたような気がする・・・あっ!これだよ。見て!このアンモナイトが化石になって出てきたんだね。」
「じゃあ化石も石の一種なのかな?石ってすごいね。」
「私、エジプトに住んでた時に遊んでたら木の枝の化石を見つけたよ。明日持ってきてみんなに見せてあげるよ!」
「パワーストーンっていうのも石だよね。」
「ロックソルトも石なのかな?塩の石っていう意味だもんね。」
「誕生石っていうのもあるよね。ぼくは7月生まれだからルビーだよ。」
「疑問なんだけどさ、レンガって石なのかな?」
「レンガは人工の石だよ。だから石とは言わないんじゃないかな?」
「じゃあコンクリートみたいなもんか。あれは砂利にセメントを混ぜて作るんだもんね、たしか。」
「砂利って石とは違うの?じゃあ岩石は?」
疑問と知っていることのシェアがさらなる疑問を呼び、新たな知識を構成しながらあっという間に初日のテーマ学習が終了しました。
そして2日目は早速、多摩川中流の河原へ石コロと化石を探しに外出しました。
このフィールドワークの目的はこの3つです。
①一人10種類の石を集めて持って帰ること
②河原の様子を観察すること
③化石を探してみること
ぐずついた天気でしたが河原に到着した頃には晴天が広がり始めました。
さすがTCSキッズ!
4年生の子がぐんぐん引っ張りながら河原を下って進んでいきます。
「まだ石がたくさん集まったところがないからこっちの草むらを抜ける道を進んでみようよ!」
その提案にのって草をかきわけ進んでいくと、様々なサイズの石がたくさん集まっているエリアが見つかりました。
みんな納得の上、この場所で石の採集を行うことに決定。
軍手をはめてトンカチを片手に石の硬さなどを調査しながら集めていきます。
「この石ちょっと叩くだけでボロボロに割れるよ!」
「すごい石見つけたー!見た目と中身の色が全然違うんだよ。」
「こっち来てー!この石メチャメチャきれい!これって水晶だよ、きっと!」
「すごーい!!この石で字が書けるよー。」
「この石はんぱじゃない。いろんな石がたくさんくっついちゃってる〜。」
「あーー!これ化石かもー!!なんか葉っぱみたいなのが見えるよー!みんな見てー!」
とてつもない興奮と元気さでの収集作業。石の力恐るべしです(笑)それくらい河原の石の種類の豊富さと特徴の違いに驚かされるのですね。
化石が取れることで有名な飯室地層の泥岩地帯ではドライバーやハンマーにシャベルなどを使って採掘作業に精を出しましたがなんとなくそれらしきものは見つかって盛り上がりはしたもののハッキリと化石だと分かる収穫は得ることができませんでした。
しかし、泥岩でできている飯室地層の不思議さを体感できたことは大きな収穫の一つとなりました。
今週末は雲取山登山にて山にある石を探し、来週は河原で収穫した石たちをじっくりと観察していきます。”石コロ見っけ隊”始動しました☆
YI
※TCS2015年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。