特定非営利活動法人 東京コミュニティスクール

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”まちに欠かせない施設”って?

タイトル:東京発見伝
探究領域:時空因縁
セントラルアイディア:「地域には欠かせない機能とかけがえのない特徴がある。」

[3・4年生]

「ねえねえ、このテーマってたくさん外出するんでしょ!どこにフィールドワークへ出かけるの?」
「きっと浅草とか皇居に行くんでしょ!早く行きたーい。」

子どもたちはこのTCSの定番テーマ《東京発見伝》を楽しみにしていたようです。
先輩たちの過去の学びや発表のこともよく覚えていて、どうやらフィールドワークが多い探究なんだなという予想をしていました。
しかし、毎回内容がリバイスされていくのがTCSのテーマ学習。過去と同じことが繰り返されることはほとんどありません。

「いやいや今回は浅草には行く予定はないなあ。よっぽど必要が出てくれば別だけど。」と私。
「えー!そうなの!?東京を発見するんじゃないの?浅草行きたかったなぁ。」
「東京って浅草だけじゃないでしょ?なんで浅草だと思うわけ?」
「え、だって歴史とかいっぱいありそうじゃん。町も面白そうだしさ。」
「なるほど。では歴史って浅草以外にないのかな?そもそも歴史ってどんなことを指しているの?」
「江戸でしょー!東京だし。江戸時代といえば徳川家がつくったでしょ。」
「じゃあいつから”江戸”が”東京”って呼ばれるようになったんだろう?」と私が質問すると子どもたちは唸り出しました。
「うーーーん。室町かなぁ。」
「いや大正じゃない?」
「違う違う。絶対明治!」と戦国時代通の男の子が自信満々に言いました。
「室町っておかしいよな。でも室町っていつだっけ?」と話し合っているうちに子どもたちの先行知識が浮かび上がってきます。
「江戸、明治、大正、昭和、平成だよ。まちがいない。」とRくん。

「ねえ今ちゃん、ところでぼくたちどこの町に出かけるの?」
「じゃあ私から質問させてもらうね。君たちって”まち”についてどんなことを知っているのかな?”まち”に欠かせない施設って聞くとどんなところを思い浮かべる?」
という問いかけから子どもたちが”まちで欠かせない施設”だと思っているところをどんどん挙げてもらいメタメタマップに記録していきました。

温泉・お菓子屋さん・電車の駅・バス・水道局・公園・ゲーム屋・図書館・郵便局・深沢城・神社・スポーツ用品店・区役所・100円ショップ・病院・学校・水族館・畑などなど他にもさまざまな施設がズラリと100件挙りました。
そして書き終えたメタメタマップを俯瞰しながら、この施設がいったいどんなFunction(機能)を持っているかについて話し合っていきました。
すると大まかな分類が始まってきました。

「電車やバス、空港とか橋、高速道路は移動手段とか交通のファンクションなんじゃない?」と4年生。
さすがにKeyConseptsで考えることに慣れてきているだけはあります。

「漁港ってなに?」
「漁港って港のことだよ。フェリーとかボートがあるところ。漁師さんとかの船もあるよ。あと釣りの人も多い。」と3年生のDくん。
「となると漁港のファンクションは交通だけじゃないんだね。釣りみたいに”趣味”とか”楽しみ”っていう機能もあるもんね。」
「学校とか病院とか区役所は公共機関だよ。」
「じゃ公園も公共機関だよね!」

「じゃさらに質問するけど区役所ってどんなFunctionがあるところなんだろう?みんな区役所についてはどんなことを知ってるかな?」と私。

子どもたちからは
・引っ越しの相談で最近区役所へ行ったことがある。
・ひいおじいちゃんが亡くなった時に何かをしに行った。
・”タバコは捨てないでね。”とかポスターを作ったり、集めたり、貼ったりしてる
・お母さんが区役所で働いてるから、古い建物を壊したりしていることを知っている。

・結婚の届け出をするところ などなどが挙りました。
分かっていることもありますが、分からないことも多い”区役所”の機能。

ウェブサイトを見てみた上でまずは一度区役所を偵察に行ってみることにしました。
予想していた以上に大きく、さまざまな部署がある区役所。
来週はいくつかインタビューさせて頂いて分かったことと調べたことを合わせてもう再度”区役所”についてまとめてみることに。
さあ2週目はいったいどんな発見が待っているでしょうか?
 

YI

TCS2014年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

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