【探究領域】時空因縁
【セントラルアイディア】この地には歴史が刻まれている。
<テーマ学習 ふりかえり>
プレゼンテーションに向けて準備をしていた5&6週間目。
今回はフィールドワークへ出掛けた3つのエリアの中で、印象に残った”歴史の痕跡”を選び、学び得たことをストーリー仕立てで語ることに挑戦しました。
その名も、十七海観光プレゼンツ「TOKYOタイムトラベルツアー」!
ワクワクする響きに、子どもたちもテンションMAXです。
初めてgoogleスライドを使い、プレゼン資料を作成することにもチャレンジ。それでもいつだって前のめりな3年生たちは、誰一人「できない」という弱音を吐くことなく挑戦していく様子に、TCSが掲げている”学び続ける人”、”想像し続ける人”の姿を見た瞬間でもありました。
そこで、プレゼン練習として各チームがみんなの前でミニプレゼンを実施。すると、調べたことをそのまま伝えているだけ。あるいは自分の思いは込もっているものの、痕跡についてはうまく伝えることができていない。逆に、言いたいことが多すぎて何を伝えたいのかよくわからない。そんなキッズが続出したわけであります。
そこで、もう一度今回のポイントをみんなで確認し合います。
1つめは、”タイムトラベル”という部分。これは、歴史の痕跡がなぜそこにあるのか、今はどうなっているのか。過去から現在に至るまでにどんなつながりがあり、どんな変化があるのかないのかという”時空因縁”を、タイムトラベルになぞらえているという部分です。
2つめは、”ツアー”という部分。見てきたことを紹介するというスタンスではなく、「今、この場で、観客と同じ時間・空間を共有している」というスタンスであること。だからこそツアーガイドとしていかに聞き手を惹き込むことができるかという部分です。
そのためには、何をどんな順番で語れば聞きやすいだろう?
どんな言葉を使うと相手に伝わりやすくなるだろう?
どんなテンションでガイド役になりきればいいだろう?
前回のテーマ「詩人の旅」で学んだように、伝えたいことが相手に伝わるためには?という工夫しながら、何度も写真や動画を入れ替え、スライドを作り直し、話したいことを削ぎ落としてまとめていく作業に磨きをかけていったのであります。
そうして完成したプレゼンテーションでした。
テーマ初日には、「東京なんてビルばっかり。痕跡なんてあったとしてもほんのちょっと。多分ほとんどあるわけない」と語っていた子どもたちでしたが、テーマが終わってみれば「どんなに新しい建物が立っていたとしても、どこに行っても歴史は必ず一つはあるんだ」と語ってくれました。
これぞまさに、セントラルアイディアである「この地には歴史が刻まれている」そのもの。
この地とは、「自分が立っている場所だけじゃなく、どこに行ったって、全てのところを指している。それは日本だけじゃなく世界、そして宇宙全体にも言えることであり、そう考えると地球自体も痕跡の塊なんじゃないか」
刻まれているというのは、「残っているというわけじゃなくて、”たしかに何かがそこにあったんだよ”と、そこに入り込んでいる感じだと思うんだ」
3年生たちが語る視点の変化には、本当に驚かされます。
身の回りにはすごいものがあるんだなと再発見した、周りをよくみて痕跡を探すのが楽しくなったというように、”発見伝”はここから始まったばかりです。
連綿と続く土地やまち、人の関係性に思いを馳せ、だからこそ自分も過去からつながっている大切な存在であることを感じていってほしいと願います。
MK
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(参考) TCSテーマ学習について、以下よりご覧ください。
・2020年度 年間プログラム(PDF)運用版
・テーマ学習一覧表(実施内容)