【タイトル】Be Water 【学年】3・4年生 【探究領域】共存共生
【セントラルアイディア】上善水の如し。
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水だけで戦争するの?!たかが水だけで?
当たり前のように存在していて、いつでも気軽に手に入るのが「水」。
そういう思いでスタートしただけに、この6週間で、彼らの水に対する認識は大きく揺れ動いていきました。
その源は実体験にあったと思います。1日にどれだけの水を何に使っているのかについての調査では、いちいち使う水を測っていくため手間と時間がかかります。こうした地道な調査が実感と確かな記憶へと変わっていく上で大きな役割を果たしているのです。「無駄に使ってる」「もっと節約すればできる」という意識が働いてきます。
また、水再生センターで力を入れている取り組みが油対策であることを知り、その後キッチンの下水管を覗くと油がこびりついていた衝撃は、一気に問題が自分たちにあることを突きつけられた瞬間でもありました。
そして、水の立場になってみるという視点も今回の学びのポイントでありました。水という存在が、汚されても清め、自らは再生できる強さをもっていること、周りの環境に応じて気体・液体・固体と姿を変えられる柔軟さをもっていること、命あるものにとって生きる上でなくてはならない存在であるというのは、今の自分たちにはとても遠いということから、いつしか「お水さま」というようになっていきました。
そうした彼らの作った歌が、今回の学びの成果であります。
お水 ものいわずして、国土に恵深し。
人は欲あって 戦い 多し。
その心は 楽を求め お水に 対して 礼なし。
水の水たるがゆえに 常の水には あらず。
一生一大事、水を使うの業、家庭、工業、農業のほか、仮想水に限らず。
お水 二親のほかに 命の親なり。
人間、うるおい見れば あしたを知らず、かわきを見れば 夕べに驚く。
されば、人は 人に 激怒。 人間、水の底を 知らず。
いつかは 夢まぼろしという。
人間の命、お水なければ何ぞ、瓦石にはおとれり。お水のようにはなりがたし。
しかりといえども、Be Water、人のためとはなりぬ。